2016/07/03

■団扇の置き場所

団扇置くタンスの隙間ありにけり  きくちきみえ

ああ、なるほど、これはいい、と一読して思ったのは、俳句を褒めていないようで気が引けますが、団扇の置き場所として、簞笥と簞笥の隙間はまことに好都合ではないか! ということ。

団扇は夏のあいだは、そのへんに挿しておけばいいけれど、シーズンを終えたあとは置き場所にあんがい困る。抽斗に仕舞うほどのものでもないし、仕舞うと、次の夏には忘れていそうです(忘れるなよ、という話)。かといって、出しっぱなしは、いかにも片付けが悪い。

簞笥の隙間なら、目立たない。けれども、ちょっと見えるので、忘れることもないでしょう。

畳での暮らしがうかがえて、「簞笥の隙間」は巧み。


でも、捨てがたいのですよ、これ。秋からの団扇の置き場所として。


掲句は『俳句の風』第17号(2016年6月)所収、「俳句の風賞」受賞作「春の野」より。


手を伸ばして届くところに挿しております、団扇。

2016/07/02

【句集をつくる】第13回 芸風

地獄のミサワの女に惚れさす名言集
惚れさせ1932「さあ!支えろ!」
http://jigokuno.com/eid_60879871.html

気ままにいろいろな句をつくっているので、その、いいかげんさが反映されるような本がいい。「菅井きんの歌」も入るし、散文も入る。シリーズ名「句集をつくる」とは裏腹に、句集とは言いきれない。

一冊の本のなかで、てんでばらばら。狙いも見えない。そんな本がいいのだけれど、とはいえ、ひとりの人間が書くことだから、自分ではわからない「らしさ」のようなもの、「芸風」はどうしても出てしまうようだ。

前の句集『けむり』は、「気まま」「てんでばらばら」な句のうち、一定の雰囲気に添って選び並べたので、参考にはならないが、それでも、いろいろな感想をいただくなかで、自分では意識していない、自分ではわからない芸風・作風に、「ああ、そうなのかも」と思い当たることがたびたびあった。
ページを繰る途中、句意を考えずに読んでいることに気付いた。八上桐子ブログ「くらげのあぶく」
http://kurageabuku.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-2f16.html
数々の面映ゆく恐縮至極な感想をいただいたなかで、これは、ちょっと「理想にしたい」と思える感想。つまり、読者の貴重な時間を、自分の句の句意などに煩わせるのは忍びない。

句の意味を考えなくてもいいもの。それを基本に、いろいろ、てんでばらばらに、ちょっと良い言い方をすれば融通無碍に、句その他が並んでいる本。指針や方向性はだいじです。実現はできなくても、実現に向かう、その気持ちがだいじ。

■冷奴の具

夏は冷奴ですね。

醤油は別にして、好きな具(薬味)のランキング。

1 茗荷
2 胡麻(金胡麻>白胡麻>黒胡麻)
3 紫蘇の葉
4 おかか
5 葱
6 オクラ

葱とか意外に低い。必須でもないです。

1~6は適宜組み合わせる。言うまでもありませんね。

最近ハマったのは、金胡麻+七味唐辛子。

七味唐辛子は、なんでもいいわけではありません。俳人・仲田陽子さんに教わった長文屋の中辛。これ、絶対。


2016/07/01

■読んだり訊いたり

『週刊俳句』第479号で、句集をたくさん読んでます。

■はじめてください、川の話を
小池正博『転校生は蟻まみれ』を読む ≫読む

■おなじものとちがうもの
加田由美句集『桃太郎』の一句 ≫読む

■月とカタツムリ
浜田はるみ句集『韻(ひび)く』の一句 ≫読む


それと、鴇田智哉インタビュー。

■季語・もの足りること・しらいし ≫読む

どうも話を聞くのが好きらしく(そのわりに、今回は怠慢で、記事にするまでずいぶん時間がかかりましたが)、このあいだ柳本々々さんに聞いたときも楽しかったし、もっと以前には髙柳克弘さん(比喩をめぐって 前篇 後篇)。


でね、鴇田インタビューは過去にもあります。

■ボヤンの在り処 ≫読む

「ボヤン」と「しらいし」では、「ボヤン」のほうが聞き手としての仕事をたくさんしています。「しらいし」は鴇田さんがどんどん自分で展開してくれたので、それに任せました。


話を聞いてみたい人はまだいるので、機会があればインタビューをやりたい。書き起こしでもいいし、録音を流すスタイルでもいいし。

■京都へ

「そうだ!句会」と名付けられた旅行企画に参加させていただいた梅雨某日。はじめてご挨拶させていただく方々、「ご無沙汰いたしました」の関西俳人の方々、たいへんお世話になりました。一泊二日は短すぎると思われるかもしれませんが、いろんなところにも行け、充実の二日間でありました。

一日目は雨。清水寺、祇園といった、外国人観光客、修学旅行生の溢れかえる観光地から、待ち合わせ場所のホテルへ、句会へ。

二日目は雨も上がり晴れ間も見え、広隆寺、広沢池、おばんざい屋等々、さまざまな京都を満喫。

岡田登貴さん宅にて句会。
虎時さんの手料理は驚くべき美味。
わたくし人生初の珍味も多数。

東寺の蓮。寺社は朝行くに限ります。

今回のメーンイベントのひとつ、
俳人・仲田陽子さんの西陣織工房見学。
こんなに間近で、しかもライブ。

広沢池。嵯峨野はこのあたりがのんびりして、
景色的にもサイコー。
観光ガイド写真の嵯峨野とはかなり違う。