2026/07/08

■すててこ始末記

句会で、すててこ(夏の季語)の下にパンツをはくかどうかが話題になった。

どっちでもいいと思うから、「どっちでもいい」と言ったら、なんだか非難ぽい声が多かった。はかないの、絶対ダメ、ということらしい。

人類はパンツの締め付けから解放されるべきです。そう言明したかったけれど、うんぬんするほどのテーマでもないし、ゆるめのパンツにすればすむことでした。

すててこやお城に赤い日が沈む 太田うさぎ


ところで掲句。「や」の前後(すててこ+お城に~)の構造というか成り立ちが不思議。

ひとりで抱え込まずどなたかと語り合いたいたぐいの不思議なので、『週刊俳句』の「俳句なんやかんや」で語り合ってやってもいいぞ、という方、ご一報を。

2026/07/05

■「音数歳時記」活用句会in名古屋のお知らせ

『音数で引く俳句歳時記・秋』を片手に席題を作句。刊行以来、大阪、神戸、京都、大津、仙台と巡業してきたイヴェント。こんどは名古屋です。

2026年9月5日(土)13:00~16:30

場所:イーブルなごや https://e-able-nagoya.jp/tours/access/

参加費 500円

紅紫あやめさん+瀧村小奈生さんのプロデュース。感謝感謝であります。

詳細と参加お申込みはこちら▽



2026/07/04

■川合大祐句に片っぽうをあてがう旅 『リバー・ワールド』篇

川合大祐『リバー・ワールド』2021年/書肆侃侃房



失った世界ガソリンスタンド忌  川合大祐

たましひの須田町眠る半分忌  忌日くん「をととひの人体」

世界がすべて失われるよりも、半分だけのこるほうが、ずっと怖ろしい。


無 ホカホカねえさん以外すべて虚無  川合大祐

泣いて無意味な兄も素敵な土用波  竹岡一郎「バチあたり兄さん」

こっちの俳句岸は、虚無虚無虚無。虚しいよ。そっちの川柳岸はどうですかー、川合さーん。


京大の麻婆丼がうつくしい  川合大祐

東京の美しき米屋がともだち  阿部完市

学食はたまた百万遍の王将なのか? 本郷あたりの米穀商なのか?


猿に似た長方形を持ち歩く  川合大祐

寝てしまふ猿を起して猿廻し  下田実花

眠っているあいだは、誰によらず何によらず長方形。かもしれないよ。


実在に全力もって小池歯科  川合大祐

島田様たびたび泣きにやってくる  樋口由紀子

「どこやねん句」に「それ誰句」を。


草を食む宇多田ヒカルに似せた牛  川合大祐

馬齢噓こき矢野顕子総入れ歯  西原天気〔回文〕

自作をそっと忍び込ませる。掏摸の手際。


「山本リンダ」  川合大祐

布施明「君は薔薇より美しい」  西原天気〔未発表〕

同上。あるいはレディメイド。すでに失われ、すでに虚しく、すでに美しい。


(『ザ・ブック・オブ・ザ・リバー』へと、つづくかもしれない)