風船と気づかぬままに何年も 喪字男
何かが風船であることに気づかないなんてことがあるだろうか。少なくともカタチのあるものなら、風船とわかるだろう。
それは、つまり、自分のことと解した。
自分が風船であることなら、何年も気づかないまま過ぎても不自然ではない。
気づいてしまった現在の心境。
私には、よくわかります。
掲句は『里』2016年5月号より。
2016/07/14
2016/07/13
■コンプリート!
『あらくれし日月の鈔』に続いて、八田木枯句集『於母影帖』(1995年/端渓社)をゲット。限定200部とあるので、出回ること自体きっとめずらしい。おまけに新品定価の値付け。日本一ラッキー。
これで6点揃いました。
さて、ブツですが。
布貼りの函。絹? 何織だ? 浅学無知がうらめしい。てらてら、きらきらしとります。
表紙は和紙。重厚。藍と薄いベージュのコントラストが鮮やか。装幀家の名を探したが、見つからず。
そういえば、毛呂篤『悪尉』『灰毒散』(≫参考記事)も端渓社。三橋敏雄『真神』端渓社版はまだ見たことがない、見てみたい。
これで6点揃いました。
さて、ブツですが。
布貼りの函。絹? 何織だ? 浅学無知がうらめしい。てらてら、きらきらしとります。
表紙は和紙。重厚。藍と薄いベージュのコントラストが鮮やか。装幀家の名を探したが、見つからず。
そういえば、毛呂篤『悪尉』『灰毒散』(≫参考記事)も端渓社。三橋敏雄『真神』端渓社版はまだ見たことがない、見てみたい。
2016/07/12
■この選挙の「どんより」要素
今回の参院選、自民党支持率・年代別を上から並べると(日経出口調査)、
20歳代 43.2%
30歳代 40.9%
18~19歳 40.9%
若い人ほど自民党支持という傾向。
オトナ・年寄りがSNSでさかんに「若者よ、自民が勝つと日本がやばい、投票に行け!」とアナウンスしていたけど、皮肉な結果。
要因が背景はわからない。事は単純ではない。想像するに、憲法や戦争や人権といったテーマにそれほど切実感がないと同時に、いまの世の中をギリギリでいいから維持してくれるのは自民党だという判断が優勢なのかもしれない。言い換えれば、多くを望まない。オルタナティヴ(野党勢力)で一か八かチャレンジする時ではない、という判断。「勝ち過ぎはよくない」といった「バランス感覚」的配慮もそれほど働かなかったのだろう。
猿丸さんがタイミングよくキンクスの曲 Young Conservatives をツイート。
https://twitter.com/micropopster/status/752523986928431104
革命はオワコン♪(註:ネットスラング)
怒りは姿をくらまし
反逆なんてもう古い
●
話変わって、例をふたつ。
トンデモさんA 「神武天皇は実在」の三原じゅん子氏
トンデモさんB ユダヤ陰謀論、人工地震、不正選挙、EM菌、ホメオパシーetc、トンデモてんこ盛りの三宅洋平氏
どちらを支持するか(当選落選の違いはあるがどちらも一定の支持を集めている)、あるいは、どちらにゲンナリするか、といった選択が存在するかに見えて(いわゆる右vs左)、いや、そうじゃなくて、これはもう、どちらもアウトでしょ、と。
気分がどんよりしてしまう点、どちらも同じだけど、どちらのトンデモが、私たちの暮らしに大きく覆いかぶさるかといえば(もちろん悪い意味)、三原氏のほう。理由は簡単で政権担当政党の所属だから。加えて、神武うんぬんは、政権与党の「日本会議」的成分の一端という点。
ちなみに、発言だけで言えば、神武以来の(神話って言うなら神話を含めた)日本の歴史を踏まえた憲法というのがあっていい、という三原氏のほうがまだマシ(賛否ではなく、トンデモ度という点で)。
●
社会がいろいろな方向に引き裂かれて、格差とも階層とも違う、新しい「溝」ができてしまった感。
「とっくに終わってるんだよ」的な諦観、虚無に逃げこむのも癪だし。
どうしましょうね、ほんと。
バカみたいに、健やかに、心優しく、愉快に。同時に、冷静に。
俳句的信条と生活信条の一致かな、個人的には。
20歳代 43.2%
30歳代 40.9%
18~19歳 40.9%
若い人ほど自民党支持という傾向。
オトナ・年寄りがSNSでさかんに「若者よ、自民が勝つと日本がやばい、投票に行け!」とアナウンスしていたけど、皮肉な結果。
要因が背景はわからない。事は単純ではない。想像するに、憲法や戦争や人権といったテーマにそれほど切実感がないと同時に、いまの世の中をギリギリでいいから維持してくれるのは自民党だという判断が優勢なのかもしれない。言い換えれば、多くを望まない。オルタナティヴ(野党勢力)で一か八かチャレンジする時ではない、という判断。「勝ち過ぎはよくない」といった「バランス感覚」的配慮もそれほど働かなかったのだろう。
猿丸さんがタイミングよくキンクスの曲 Young Conservatives をツイート。
https://twitter.com/micropopster/status/752523986928431104
革命はオワコン♪(註:ネットスラング)
怒りは姿をくらまし
反逆なんてもう古い
●
話変わって、例をふたつ。
トンデモさんA 「神武天皇は実在」の三原じゅん子氏
トンデモさんB ユダヤ陰謀論、人工地震、不正選挙、EM菌、ホメオパシーetc、トンデモてんこ盛りの三宅洋平氏
どちらを支持するか(当選落選の違いはあるがどちらも一定の支持を集めている)、あるいは、どちらにゲンナリするか、といった選択が存在するかに見えて(いわゆる右vs左)、いや、そうじゃなくて、これはもう、どちらもアウトでしょ、と。
気分がどんよりしてしまう点、どちらも同じだけど、どちらのトンデモが、私たちの暮らしに大きく覆いかぶさるかといえば(もちろん悪い意味)、三原氏のほう。理由は簡単で政権担当政党の所属だから。加えて、神武うんぬんは、政権与党の「日本会議」的成分の一端という点。
ちなみに、発言だけで言えば、神武以来の(神話って言うなら神話を含めた)日本の歴史を踏まえた憲法というのがあっていい、という三原氏のほうがまだマシ(賛否ではなく、トンデモ度という点で)。
●
社会がいろいろな方向に引き裂かれて、格差とも階層とも違う、新しい「溝」ができてしまった感。
「とっくに終わってるんだよ」的な諦観、虚無に逃げこむのも癪だし。
どうしましょうね、ほんと。
バカみたいに、健やかに、心優しく、愉快に。同時に、冷静に。
俳句的信条と生活信条の一致かな、個人的には。
■私たちが突入する高齢者ゾーン:後篇
老いの景色。
新家完司句集『平成二十五年』(2013年3月/新葉館)の27ページに並んだ3句。
高齢者諸君もうすぐ砂漠です 新家完司
名案はないかゴミ箱のぞき込む 同
そうですね味方はやはりお金だけ 同
砂漠かあ。
新家完司句集『平成二十五年』(2013年3月/新葉館)の27ページに並んだ3句。
高齢者諸君もうすぐ砂漠です 新家完司
名案はないかゴミ箱のぞき込む 同
そうですね味方はやはりお金だけ 同
砂漠かあ。
2016/07/11
■私たちが突入する高齢者ゾーン:前篇
「年寄り」という語を他人事のように使うと、たちまち自分に跳ね返ってくる、そういう微妙なお年頃なわけですが。
TBSラジオの午前が、この春からずいぶん変わった。30年続いた「大沢悠里のゆうゆうワイド」(4時間半)がなくなり(週一土曜午後に移動)、そのかわりに「伊集院光とらじおと」「ジェーン・スー 生活は踊る」。出演者が若くなった。それ以上に、目を見張る(耳の話だけど)のが、もっぱら洋楽が流れるようになったこと。
AMラジオの午前といえば、昭和歌謡やらJポップばかりだったのに、今では、ほとんど洋楽。ヒット曲ばかりではない。かなりシブいところもオンエア(昭和の言い方?)される。
これ、番組のターゲットが変わったわけではない。ワイドFM化で、既存FMのコアユーザー(比較的若年)の取り込みもあるけれど、それよりも、AM本来のユーザーが世代交代した、ということだと思います。
先日はマイケル・フランクスが流れてきて、「おっ、なつかしい」と思った。そんな私の世代が、高齢者=AMラジオの午前ユーザーのゾーンに入ってきたということなのです。
ビートルズには間に合わず、ウッドストックにはぎりぎり間に合った世代が60歳を超え、「年寄りの風景」に加わった。
誰でもそうだと思いますが、自分が自分に思う年齢は、他人が自分に思う年齢よりもずいぶんと若い。その誤差の修正を強いられる瞬間、老いを自分から気づく瞬間は、なにも鏡ばかりとは限らないという話。ごくごく一般的な話。
なお、「現在、日本では4人に1人が高齢者」というときの高齢者は65歳以上。統計的には、ゾーン突入はすこし先。
TBSラジオの午前が、この春からずいぶん変わった。30年続いた「大沢悠里のゆうゆうワイド」(4時間半)がなくなり(週一土曜午後に移動)、そのかわりに「伊集院光とらじおと」「ジェーン・スー 生活は踊る」。出演者が若くなった。それ以上に、目を見張る(耳の話だけど)のが、もっぱら洋楽が流れるようになったこと。
AMラジオの午前といえば、昭和歌謡やらJポップばかりだったのに、今では、ほとんど洋楽。ヒット曲ばかりではない。かなりシブいところもオンエア(昭和の言い方?)される。
これ、番組のターゲットが変わったわけではない。ワイドFM化で、既存FMのコアユーザー(比較的若年)の取り込みもあるけれど、それよりも、AM本来のユーザーが世代交代した、ということだと思います。
先日はマイケル・フランクスが流れてきて、「おっ、なつかしい」と思った。そんな私の世代が、高齢者=AMラジオの午前ユーザーのゾーンに入ってきたということなのです。
ビートルズには間に合わず、ウッドストックにはぎりぎり間に合った世代が60歳を超え、「年寄りの風景」に加わった。
誰でもそうだと思いますが、自分が自分に思う年齢は、他人が自分に思う年齢よりもずいぶんと若い。その誤差の修正を強いられる瞬間、老いを自分から気づく瞬間は、なにも鏡ばかりとは限らないという話。ごくごく一般的な話。
なお、「現在、日本では4人に1人が高齢者」というときの高齢者は65歳以上。統計的には、ゾーン突入はすこし先。
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