さまざまな語法・用法の誤りはむかしから指摘されていて、あ、俳句の話ね、間違いを間違いと言うのはいいんですが、問題はその先でね、誤り・間違いから生まれるものもある。これは《表現》の話なんですから。
法律の条文や契約書の文面ならともかく、俳句は文芸。表現についてうんぬんするのに、誤用かそうでないかの判断は、入り口のひとつにはなりますが、出口じゃない。
夏痩せて嫌ひなものは嫌ひなり 三橋鷹女
こんな有名句で、「夏痩せて」は間違い、「夏痩せ」と名詞でしか使えない、と言ってみたところで、なにか愉しいことが始まる気がしない。「夕焼けて」じゃなくて「夕焼け」。この指摘は正しいけど、正しいことが良いとも限らない。
丸焼けて豚ころ 10key
なんか違う話題をついでに引き寄せた「ここで一句」になってますけど。
ラヴ&ピース!
ちなみに、私は気が弱くて、豚の、あの目をつぶった顔からしっぽまでこんがり焼けた丸焼きは、ぜんぜん正視できなくて、食べるなんてもってのほかです。むかし友人宅の食卓に子豚さんが丸焼けて出てきて、ほかのものも喉を通らなくなったことがあります。
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