2026/07/05

■「音数歳時記」活用句会in名古屋のお知らせ

『音数で引く俳句歳時記・秋』を片手に席題を作句。刊行以来、大阪、神戸、京都、大津、仙台と巡業してきたイヴェント。こんどは名古屋です。

●2026年9月5日(土)13:00~16:30

●場所:イーブルなごや https://e-able-nagoya.jp/tours/access/

●参加費 500円

紅紫あやめさん+瀧村小奈生さんのプロデュース。感謝感謝であります。

詳細と参加お申込みはこちら▽



2026/07/04

■川合大祐句に片っぽうをあてがう旅 『リバー・ワールド』篇

川合大祐『リバー・ワールド』2021年/書肆侃侃房



失った世界ガソリンスタンド忌  川合大祐

たましひの須田町眠る半分忌  忌日くん「をととひの人体」

世界がすべて失われるよりも、半分だけのこるほうが、ずっと怖ろしい。

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無 ホカホカねえさん以外すべて虚無  川合大祐

泣いて無意味な兄も素敵な土用波  竹岡一郎「バチあたり兄さん」

こっちの俳句岸は、虚無虚無虚無。虚しいよ。そっちの川柳岸はどうですかー、川合さーん。

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京大の麻婆丼がうつくしい  川合大祐

東京の美しき米屋がともだち  阿部完市

学食はたまた百万遍の王将なのか? 本郷あたりの米穀商なのか?

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猿に似た長方形を持ち歩く  川合大祐

寝てしまふ猿を起して猿廻し  下田実花

眠っているあいだは、誰によらず何によらず長方形。かもしれないよ。

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実在に全力もって小池歯科  川合大祐

島田様たびたび泣きにやってくる  樋口由紀子

「どこやねん句」に「それ誰句」を。

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草を食む宇多田ヒカルに似せた牛  川合大祐

馬齢噓こき矢野顕子総入れ歯  西原天気〔回文〕

自作をそっと忍び込ませる。掏摸の手際。

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「山本リンダ」  川合大祐

布施明「君は薔薇より美しい」  西原天気〔未発表〕

同上。あるいはレディメイド。すでに失われ、すでに虚しく、すでに美しい。


(『ザ・ブック・オブ・ザ・リバー』へと、つづくかもしれない)

2026/06/29

■2冊の本

■ジョルジュ・シャルボニエ『レヴィ=ストロースとの対話』 (1970年/みすず書房)

■マルグリット・ユルスナール『東方綺譚』1984年/白水社

前者は、人文科学、とりわけ文化/社会人類学の本を相当数読むようになったきっかけ。後者は、読んだとたん、そして今も、これからも、いっとう大好きな小説。

それぞれ自分にとって、とてもたいせつな本なのですが、分野のまったく違うこの2冊が、同じ人の翻訳であることを知ったのは、読んでからしばらく経ってからです。

タダ・チマコ。

わー! 多田智満子のおかげじゃないか、いろいろと! と、ひとり感動しました。

多田智満子の美しい文章、極上の訳文がなければ、自分の人生は、こうじゃなかったかもしれない、いや確実にちがってた(そのほうがよかったという可能性は、言いっこなし)。人生、何が、どうなってこうなるのかわかりません。


 星空を讀み解く術も知らずして老ゆか萬卷の書に圍まれて  多田智満子

 意味不明なれどたのしむさわさわと子音母音の波の高まり  同

  多田智満子『遊星の人』2005年/邑心文庫:高橋睦郎編集

2026/06/26

■川合大祐句に片っぽうをあてがう旅 『スローリバー』篇

川合大祐『スローリバー』2016年/あざみエージェント

            献句 ひかるなり川も柳もゆつくりと 10key


満月を開ければ 何もない廊下  川合大祐

満月の裏はくらやみ魂祭  三橋敏雄

廊下をさらに行けば、きっと裏。この廊下、「何もなさ」加減が尋常ではない。ちなみに、三橋敏雄は「府中くらやみ祭」を知っていたのだと思う。季語「魂祭」はそこが誘引。

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図書館が燃え崩れゆく『失われ  川合大祐

ビル、がく、ずれて、ゆくな、ん、てきれ、いき、れ  なかはられいこ

『失われた時を求めて』が消失の途中。字が意味を離れてブツ化していながら、「失」という表意文字は最後まで残る。後者は、2001年アメリカ同時多発テロ(9.11)の3か月後に発行の『WE ARE!』第3号所収、という意味でも21世紀を代表する句に。ともに、カンバスにブツとしての文字を、あるいは宙空にオブジェとしての文字を配したような句。

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我思う「これは川柳ではない」と  川合大祐

我思ふ故に猫あり春の小火  攝津幸彦

前者、デカルト+マグリット。後者、恋猫を連想させる(ぶん、飛距離はそこそこ?)。上五が同じなだけで、句の方向が違う。けど、これはこれで、並べて眺めていると、気分がふわっとしてくる。

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ウルトラの制限時間超えて滝  川合大祐

ウルトラマンを脱ぎ捨てて俺栗の花  佐山哲郎 『じたん』2001年

ふたつ並べると、滝と汗がつながって、これは、並べたらあかん組み合わせかも。

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潰すまえ仮に水母と言っておく  川合大祐

渾沌をかりに名づけて海鼠かな  正岡子規

「仮」つながりで選んだが、なんだか「存在のありよう」みたいなところでつながる感。

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年を以て巨人としたり歩み去る  高浜虚子

巨人立つその後の便座もてあます  川合大祐

ここだけ句の順を換えた。一年が終わったあとの世界には、便座が似合うので。

(つづくかもしれない)





2026/06/25

■2026年プラン・中間チェック 野菜はOK

今年のはじめに立てたプラン(願望)。

その中間チェックです。


白茄子も成った。茄子は6本植えて、ぜんぶ違う品種。ミニトマトは例年のアイコと、今年はオレンジがかったやつ(これは甘い・うまい)。ここに見えているのはピーマンだけだが、そのほかシシトウ、トウガラシ。

〔1 畑に植える夏野菜の種類を増やす〕は実現したと言っていい。もしも、台風で全滅(はしないけど)しても。

梅雨が明けたら、蛸の握りだな。