2017/11/03

■夕餉のミサイル

夕飯の味噌汁にいくミサイル  柳本々々〔*1〕

味噌汁の具になりにゆくような滑稽味。刻む前の長葱をそのまま椀に突っ立てたような、ね。

俳句だと、この句を思い出す。

空爆や鍋焼うどんに太い葱  下村まさる

奇しくも五七五からは逸れた、いくぶん破調な二句(前者574、後者585)。この手の兵器+食べ物(料理)の句には、《人類に空爆のある雑煮かな 関悦史》もあるけれど、こちらは事象寄り。ミサイルや爆弾のブツ感は薄まる。


〔*1〕『川柳スパイラル』創刊号(2017年11月25日)より。



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