2015/01/23

■「さるまた」と「さるすべり」 取り合わせにおいて称揚されるべき一様相について

5音7音の12音が出来た。さて、あとの5音は? というクラシックな話題。

取り合わせがどうの、ツク・ツカナイ・ツキスギがどうの、「季語の斡旋」(業界用語)がどうの。いろいろと技術的なことはありますが、あまりに鹿爪らしく、したり顔でわかったような議論は、なんだかなあというところがあります(それがだいじなケースももちろん多々あるのですが)。

そんなもん、ちゃらんぽらんでいいよ、ということも、おおいにあります。

新しき猿又ほしや百日紅  渡邊白泉

「さるまた」? さる? じゃあ「さるすべり」で。

てなかんじだったにちがいありません。製作過程は。

さるすべりも猿が滑るからさるすべり。猿から猿、ということで、音だけではない繋がりもあるにはありますが、つまりは「さる」だから「さる」です。

安易。素晴らしい安易。

こういう態度は、俳句においてとてもだいじだと思うのです。


0 件のコメント: