下五の短いセンテンス(池田澄子は『俳句』2013.11掲載の第59回角川俳句賞選考座談会でこれを「ダメ押し」と呼んでいる)の言い足りなさだろう。「焼きあがる」「地に伸びる」「すぐ返す」――いずれも主語や目的語が上五中七にあり、それが切れによって下五からは失われているため、欠けている感じがどこまでもついて回る。堀下翔 俳句雑誌管見「ふるさと」「欠けている感じ」という指摘は、これまで私が思っていたこととずいぶん違います。
切れのあと、念を押す、とどまる(展開しない、離れない)を、私は逆に「充填」のような感じに思っていました。
別の見方が示されると、新鮮。
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「アンチ二物衝撃」のようにも思っていましたよ。
意地でも、どこかに行かない。
「どこか」というのは、次の場面、照応される季語/事物、詩的ファンタジー(幻化の処理)など。
そういう態度が「澤」調と。
(で、記事内容とは無関係に、エノケン)
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