噴水に虹 赤ちゃんの名が決まる 八上桐子
輝くほどに悦ばしい一瞬。というのは、噴水に虹がかかる瞬間をいうのではなく、赤ん坊の名前が決まった瞬間をいうのではなく、この句において、ふたつの出来事が重ね合ったその瞬間のこと。
些末な技術論をいえば、句なら、川柳にせよ俳句にせよ「赤ん坊」としてしまいそうなところを「赤ちゃん」。ここは決め技。
掲句は八上桐子『hibi』(2018年1月24日/港の人)より。
この句集、掲句のような120%ポジティヴってかんじの句ばかりじゃないです。というか、それは主成分じゃない。かなりのお気に入り句集なので、また取り上げますね。ここ(このブログ)か週刊俳句か。そこは迷いどころ。
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