「ながらラジオ」というんでしょうか、ラジオをつけて、音を流しておくというのは、私はよくやるのですが、クルマ以外でももっと暮らしに溶けこんでいいのではないでしょうか。もっとも、昔はそうだったから、復権?
(そういえばラジオをつけているタクシーがなくなったような気が。客が乗ると消すのか?)
さて。
土間涼しラジオ小さく流しゐて 中西夕紀
このラジオは土間に置いてあるのか、奥の間から漏れ聞こえるのか。前者と解しました。土間というのは(とくに農家の土間)はいろいろなものが置いてあるから、そこにラジオがあっても自然。ちょっとした作業をする場所だったりもしますから、ラジオをつけっぱなしということもあるでしょう。
「小さく」が技。音だから「低く」とかしちゃいそうですが、「小さく」。ラジオらしくて、かわいらしい。
掲句は『都市』(2014年10月号)より。
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