『季刊芙蓉創刊25周年・通巻100号記念 芙蓉合同句集』(2014年10月)より。
シャーレより虫這ひ上がる雪はげし ドゥーグル・リンズィー
興趣。
上昇(虫)と下降(雪)、上(空)と下(シャーレ)、小(虫)と大(気象)。明確な対照は、明確過ぎて興をそぐこともあるのですが、この句は、とてもすっきりとおもしろさが伝わります。
「はげし」がいいのだと思います。ここまで言わない手もありますが、「はげし」とあることで句全体にダイナミズムが生まれたような気がします。「はげし」いので、上へと向かう虫の肢まで見えるのですよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿