無 ホカホカねえさん以外すべて虚無 川合大祐
いったいぜんたい「ホカホカねえさん」って誰だろう? 何だろう?
どんな人なのか、どんなモノなのか、まったく想像ができず、けれども、なにかただならずファンキーな存在のような気もするし、こちらの精気をぜんぶ奪ってしまうくらい無意味な事象のような気もするし、そのブラックホール然とした超越的バカバカしさこそが虚無であり、それ「以外がすべて虚無」などとのたまうこの句は、さらに虚無的で、ほんと、途方に暮れてしまうほどに素晴らしい一句。
冒頭の「無」のあとの全角1字ぶんの空白が、とてつもなく無。とか言う人がきっといるだろう。私も言っておく。
ラヴ&ピース!
掲句は『川柳スパイラル』第6号(2019年7月25日)より。
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