2019/07/09

■プラネタリウムその他 小川軽舟『朝晩』

「週刊俳句」第637号に、

 ガスの火のあとさき
 小川軽舟句集『朝晩』の一句……西原天気 ≫読む

を書きました。

この句集、ほかにも好きな句があって、例えば、

プラネタリウム急に暮れたる弥生かな  小川軽舟

人工・虚構の日没なので「急」は当たり前なのだけれど、なんだかなまめかしい都市風景。「弥生」がいいのかもしれません。隣席同士が異性でも同性でも親子でも、いずれにしても艶がある。

あと、

汐干狩馬穴が汐に浮きはじむ  同

も大好きな句。満潮が訪れ、汐干狩が終わりに近づく。なつかしく明るく哀しい。


〔過去記事〕
職場という自然 小川軽舟第三句集『呼鈴』

0 件のコメント: