2018/02/15

■感覚器 『オルガン』第12号の宮﨑莉々香

受容体にちょっとした傷や軽い歪をくわえたような感触。語と語のずれ、と同時に、語の選択への腐心が見て取れる。

ぼんやりが耳あてを出て水たまり  宮﨑莉々香

泡が出てきさうな枝に見える風邪  同

兎小屋昼の手が切手をつかふ  同

大雑把に「身体感覚」という語が俳句の批評に用いられること、頻繁(自戒をこめて)。違う語や概念が要りそうな「表情」13句でした。

掲句は『オルガン』第12号(2018年2月3日)より。


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