花独活(はなうど)っても、あのウドじゃありません。関悦史第2句集『花咲く機械状独身者たちの活造り』。長いなあ、書名。どう略すかは定着していないようですが、とりあえず、これ、アタマから気ままに読んでいこうと思います。
急に思い立ったわけですが、まずもって、私、関悦史の句が好きなんですよね。どう好きかはおいおいお話ししていくことになりますから省きますが、関さんて批評・評論のほうで注目されることが多いのですが、私は、彼の俳句が好き。
それと、この句集、句がたくさん入っているので、そぞろ読むのにいいと思ったんですよね。
じゃあ、早速、最初から行きます。
11章立ての第1章は「近景」。章扉のこの2字が平体(活字を上からちょっと押しつぶしたような書体。反対が「長体」ね)になってるんですが、なぜ?
私は、意味のわからない平体・長体が嫌いでね、ここは気になりました。不満・文句も書いてしまいましたが、以降、あまりこういうのはないと思います。句の話をしましょう。
サンタガールの素肌の腿や北風の吹く 関悦史(以下同)
小学生といへどもマスク美人となる
悪い視線。2句目はPTAの連絡網で通報されるレヴェル。単にいやらしい目なわけですが、俳句でこれって意外に稀少。
田植機の誤作動ならむ道ぢゆう苗
物置にされたる廃車冬日和
リアルに田舎の景。
前の2句と合わせて、今回の「近景」は、前句集『六十億本の回転する曲がった棒』の最初の連作「日本景」と呼応しているように思いましたよ。
もう一度言いますが、リ・ア・ルにイ・ナ・カ。
「誤作動」のあたりに臭うのですが、SFを含む大ロマンと目の前の場所をむりやり繋いでしまおうというあたり、大好きなエドガー・ライトにも通じるんじゃないか、とも。
火事のニュースの珍なる子の名皆眺む
キラキラネーム/DQNネームを詠んで酷薄。でも、眺めているのは、作者だけじゃなくて、私たち全員なわけでね。母親とその恋人はパチンコ屋で、そのあいだに出火という陰惨な現実、ニュースで繰り返されていそうな現実もアタマをよぎる。
ところで、ここで取り上げた5句のうち、2句は下6、1句は上7。このあたりの変則もうまく取り入れて、よろしき韻律。関さんの句って、ヘンなこと詠んでも(否、からこそ、か)、リズムがたいへん良い。グルーヴあります。
ここまでで「近景」の4分の1くらいですかね。もうしばらく「近景」を見ていきますね。
ラヴ&ピース!
0 件のコメント:
コメントを投稿