2013/03/16

くにたち句会(3月)のお知らせ

2013年3月24日(日)14:00
JR国立駅改札を出て南口へ。そのあたりに集合。

句会場所:キャットフィッシュ(予定)

席題10題程度。

よろしければ句会後の飲食もご一緒に(会費あり)

tenki.saibara@gmail.com

2013/03/07

機械の中の椅子

いつまで在る機械の中のかがやく椅子  鈴木六林男 1957年

圧倒的に、美しい句。

『円錐』第56号(2013年1月31日)が、見開きで掲句に触れている(3氏による鑑賞)。ほぼ同時期の作「吹田操車場」のことを思えば、「昭和三十一年の末頃から俄に景気が悪くなり、働く場所を失った人々が求職に奔走する一方、勤める人たちも馘首や会社の倒産に怯えていた。この句は、そうした社会の様相を捉えたものである」(矢上新八)といった解釈も、「戦後十年と少しを越えて、生産ラインも社会的秩序も急速に回復しつつある状況のなかで、「かがやく椅子」に象徴される何者かの存在に作者は或る異和と抵抗感を感じた」(味元昭次)といった読み方も、おそらく妥当なものだろう。

けれども、ちょっと釈然としないところも残る。なぜというに、この句、時代状況に限定されるには、美しすぎるのだ。同時に、この椅子、何かの「象徴」であるには、美しすぎるのだ。

数年あるいは数十年といったスパン(すなわち「時代状況」の対象)をはるかに超えて、この句そのものが輝くとき、「機械」や「椅子」は、《何か》の象徴や言い換えなどではなく、人類史と同じ長さの「機械」そのもの、「椅子」そのものとして輝くのであります。

ただし、その「美しさ」が「時代状況」から完全に切り離されたところから生まれるものかどかという点は、微妙なところでありまして、そのへんが複雑なところです。







You must believe in spring

雪我狂流さんからもらったコンピレーションは、You must believe in spring を中心に、ミッシェル・ルグラン・ソングブックといった趣で、とてもいい。ちょっと明るくて、すこしせつない。

このヴァージョン(↓)は、たしか入っていない。


2013/03/05

赤い

週俳の後記に書いた神田古書店街吟行。漁果の続き。



3冊500円の棚から。笠井潔という作家は未読。コグチに色が付いている本(これは赤い)が好きなので購入。

【備忘録】(…)プログレッシブで不穏なニッポン俳句

http://blog.livedoor.jp/koreastation/archives/54120932.html

2013/03/04

カウボーイはタフ・ガイ?

週俳の後記に書いた神田古書店街吟行。漁果の一部。



『タフ・ガイは踊らない』は300円。『東京カウボーイ』は3冊500円。

ヘンな組み合わせのような、(内容はともかく)タイトルのノリは似ているような。

ま、いずれにせよ、ノーマン・メイラーも矢作俊彦も好きな作家。

2013/03/02

Long and Wasted Years



ぜんぶ無意味でムダで不毛の年月だったなどと、思うのは、やりきれないから、思わないようにしているだけで、そうじゃなかったなんて、ぜんぜん言えないわけです。

2013/03/01

『異熟』やら奥田民生やらアジカンやら

二月某日。

烏鷺坊さんと新宿で待ち合わせて、出来上がったばかりの斉田仁句集『異熟』をいただく。A5判(大きい!)・272頁(厚い!)。メール便の規格サイズ超えで、送料が存外嵩むとのこと。

その足で某社へ。打ち合わせ2件、立ち話の世間話1件という効率の良さ。

その足で台場方面へ。平山雄一さん(音楽評論家・俳人)の『弱虫のロック論』出版記念コンサート。奥田民生は前からステージを見たかった。アジアン・カンフー・ジェネレーション(アジカン)は名前は聞いたことがあったが、初めて聴く・見る。

ロックはボリューム。大きな音が出て、なんぼ。PAその他ということだけでなく、バンドとして大きな音が出せないとね。その点、アジカンのステージ、余録(アンコール)の奥田民生との共演2曲は最高でござんした。

帰宅後、アジカンをYouTube等で確認。けれども、この日見たステージの、とくにノイズっぽい大音量はYouTubeではまったく伝わらない。やはり、ステージを見なくちゃダメってことか。しかしながら、この年齢でもあるし、今回のような知人絡みでないと、なかなか行けないですよ、ロックコンサート。

大音量を浴びて、体じゅうの細胞が気持ちのいいマッサージを受けた気がする。体もアタマもすっきりした。こういう健康法でロックコンサートを捉えればいいんじゃないの?(と爺さんの繰り言)

あと、老齢者特別席っぽかった二階席から、下のアリーナ席を見ると、みんな腕を突き上げて揺れている。あの、何百人かが波打つ光景は、はじめてリアルで見たが、これがまあ、なんと美しいこと! 映像で見るのと、これもまた大違いなのですから、やはり足を運ばないと体験できないことはたくさんある。こういう機会に恵まれたこと、平山さんとのご縁に感謝感謝の一夜でありました。