2016/01/31

■俳句の生成

時空の構造(ストラクチャー)でなく質感(テクスチャー)を創る作業
型を疑い、素描を避け、モノ以上にそのモノを存在せしめる空気(内的環境)を掴む
感触をたしかめるように、ことばにふれる快楽
ボサノヴァのような無指向性
ことばは世界のすがたをなぞり、その多様性に共鳴しながら、なにがしかの意味を部分的に残して、いつしかただの運動の痕跡と化す
そんな愉快な無をふくんだ俳句
小津夜景【みみず・ぶっくす 56】有機生成俳句の庭で
http://hw02.blogspot.jp/2016/01/56.html

示唆と刺激に富む一文。

俳句を読むのも、俳句を作るのも、《ことばにふれる》のが面白い・愉しいからなのだと、あらためて、このシンプルな事実を思いました。

そして、とりわけ、つくるときの、あのライブ感、ことばにまつわる脳内ライブは、かなり中毒的。

(それだけに、ライブ感を伴わないときは=惰性とか自己模倣とか間に合わせの手癖とか、つまらなくて苦しいわけですが)



2016/01/30

■塩次伸二

亡くなってもうずいぶん経つんですね。2008年10月19日沒。


■蜜蜂と蜂蜜

『市川葉俳句集成』(2016年1月20日/邑書林)より。

蜜蜂のとろりと釣瓶落しかな  市川葉

蜂蜜ではない。蜜蜂。

斉田仁さんにたしか《蜂蜜のどろりと春の遊園地》という句があった。

蜂蜜はたしかに「どろり」です。

掲句の「とろり」は蜜蜂の眠たげな様子か。「釣瓶落し」がしっくりくるのは、色もあるのだろう。蜜蜂の色、さらには蜂蜜の色。

斉田仁の遊園地の句も、遊園地の日暮れを思わないこともない。最初に読んだときは真昼の遊園地を思い浮かべたけれど(春の懈怠)。


一句のイメージの塑像に色が関わることは多い(何色と明示するのではなく)。「蜜蜂」という事象はまずもってその色彩で「釣瓶落し」にきちんと《付いている》。

《付き過ぎ》ということが俳句世間ではしばしば口にされるが、その《付き過ぎ》の失敗とともに、《まるで付いていない》失敗もよく目にします。「その季節だから」「なんとなく雰囲気が」という気楽さもいいけれど、まずはきちんと付ける。付き過ぎを心配するのは、そのあとの話でしょう。


※なお、掲句、「蜜蜂」ではなく、仮に、「蜂蜜のとろりと」であっても、好き句。




2016/01/29

■映画『マチェーテ・キルズ』に向かって告げたのです、「好きだけど、もういい、終わりにしよう」と。

『マチェーテ』(ロバート・ロドリゲス+イーサン・マニキス監督/2010年)は、文句なしのバカ映画。安っぽくて、最高です。はっきり言って大好きです。

その続編、『マチェーテ・キルズ』(ロバート・ロドリゲス監督/2013年)の存在を、今頃になって知り、早速、DVDを借りました。

観ました。一睡もせずに。

バカ度が増しています。つまりその意味ではヴァージョンアップ。けれども、「誰がそこまでやれって言った?」感が拭えない。

安っぽさも増している。つまりその意味ではヴァージョンアップ。けれども、「ほんとにそれでいいの?」感が拭えない。

『マチェーテ』が好きだから、『マチェーテ・キルズ』もキライではありません。でも、もういい。

人生には、そういうことがあると思う。愛しているけれど、もういい、これっきりにしよう、ってことが。




タランティーノ系が続いたわけですが、2枚をそのように借りたのです。どうせ観るならまとめて、って感じで。




2016/01/28

■「死ぬほどつまらない」と「死ぬほどおもしろい」が交互にやってくる映画『デス・プルーフ』

映画館でもホームビデオでも、つまらない箇所ではウツラウツラ、おもしろくなったら目が冴えるという特技というか才能が私にはあって、『デス・プルーフ』(クエンティン・タランティーノ監督/2007年)では、その特技が炸裂。

始まってからかなりのあいだ、眠い眠い。

女の子たちのおしゃべり(いわゆるガールズトーク。蕁麻疹が出そう)とかダンスとか、もう、ええかげんにせえよ、というくらいに退屈。あの、そういうの、いっさい要らないから。

ところが、アメ車がエンジン音を高鳴らせたところで、覚醒。変態的殺人シーンになって、正座で身を乗り出す。

おお、おもしろくなってきた。と思ったら、またもや、おしゃべりシーン。ウツラウツラ。

で、また、バイオレントに不穏な空気になって、覚醒。

ゾーイ・ベル(スタント女優。じつはこの人が目当てで借りた映画)たちが「あのオッサン、ぶっ殺す!」となって、おお、ここからか、この映画は! ここまでが長すぎるやろ! と半ギレ。


タランティーノなので音楽は楽しいし(STAX等のR&Bがメイン)、カーアクション場面は最高の部類。けれども、この映画、半分か三分の一の長さにできたでしょうに。

そんな感じで、ウツラウツラとギラギラの覚醒状態を繰り返した映画でありました。








■地上波と蜥蜴

『儒艮』第16号(2016年2月1日)より。

地上波を呑み込んでいる黒蜥蜴  久保純夫


地上波(ground wave)って、考えてみればおもしろい語です。電波が地面を伝わるわけではないでしょうに。

対義語は衛星波。はるか上空の放送衛星から届くやつです。地上波は電波塔から直接届く波と地面で反射する波から成るそうです。してみると、地面も無関係ではない。電波は、空を漂っている(あるいは飛んでくる)ものばかりと思っていましたが、地面でピコピコ(かどうか知りませんが)跳ねている波もある。

黒蜥蜴が呑み込むのは、直接にせよ反射にせよ、地表近くの電波でしょう。電波が足元付近にも存するなんて、これまで思いが到らなかったですよ。




2016/01/27

■一月末は誕生日特異期間

つまり、知り合い(嫁はんを含む)の誕生日が固まって到来する。毎月月末開催のくにたち句会も一月は特異なものになるのであります。

2016/01/26

■「俳句を作りすぎていること」にまつわる二つの事柄

感動を俳句にする、という発想が不自然に思われるのは、単に僕らが俳句を作りすぎるからというだけかもしれない。
福田若之〔ためしがき〕感動について
http://hw02.blogspot.jp/2016/01/blog-post_19.html
たしかに、そうかもしれない。

河豚はいまでも人をドキドキさせるけどね。翌朝生きていたら、感動モノだけどね。


で、です。ここで、ふたつの相反する思いが、私の中に浮かび上がります。


1 作りすぎる私(たち)への戒め。

(人によって程度の差こそあれ)俳病ともいうべき(ここダジャレです)宿痾。作ることと発表する(他人の目に触れる)ことは別物はいえ、句集、雑誌(《「ああ、俳句がいっぱい載ってるなあ」という印象》は2007年4月、『週刊俳句』創刊準備号での話)、インターネット、SNS……、いたるところに俳句が溢れています。

ロケーションが豊富というだけではありません。句数も多いんだ、これがまた。

  春はあけぼの五句にしぼつてくれないか 10key


2 ポジティヴな解釈。

例えばですよ、もしも句の数だけ感動があったのだとしたら、その人は、とっくに死んでいます。感動死(これはダジャレではありません)。心臓がもつはずがない。

ということは、感動がなくても句はつくれるのです。だから、俳人は感動死することもなく、句を過剰に作り続けるわけですが、これは、ひょっとしたら、「感動からの解放」ではないか。

「暮らしには人生には感動がなければいけない、あったほうがいい」という強迫からの解放です。

つくりすぎる句、氾濫する句群は、やさしく言ってくれているのです。「感動しなくてもいいんだよ」「感動などひとつもなく、日々なさけなく生きていていいんだよ」と。


で、このふたつの思いはずっと先まで共存していくんだろうなあ、と。






〔参照・過去記事〕感動?
http://sevendays-a-week.blogspot.jp/2015/12/blog-post_17.html

2016/01/25

■消息:1月の『週刊俳句』、コツコツとがんばっております

【柳誌を読む】 
『川柳ねじまき』第2号(2015年12月20日) ≫読む

連載 八田木枯の一句
一月や附箋のごとく死のごとく ≫読む

【週俳12月の俳句・川柳を読む】
仮に「象」と名づけられたエーテル ≫読む
足裏の経験その他 ≫読む

〔今週号の表紙〕夜の辻 ≫読む


どれも短くて取るに足らない記事ばかりですが、そこはそれ、積み重ねがだいじと思って、コツコツと。

ここまで来たからには31日も何か書きたいものですが、どうなりますことやら。


■今夜も菅井きんの歌

この広い世界に飽きてしまひさう今夜も菅井きんが滲みるぜ 10key


みなさん。月曜日ですよ。


2016/01/24

■前島密ふたり:5500円のオモチャ

「前島密ふたり」は楽器篇がスタート。

というわけで、安いのか高いのかよくわかりませんが、5,500円ならまあいいでしょう、ということで、簡易リズムボックスを購入。

2016/01/23

■ほほう、バナナですか

おしるこ
にバナナを入れるとおいしいと主張しているのですが賛同者がいない。
(ムッシュBBの虹食事典:『別腹』第7号(2014年5月)

これはきっとおいしいと思う(はい、賛同)。


村をゆくバナナ包みが香を放ち  飯田龍太





2016/01/22

■冒頭集:カレル・チャペック「ドクトル・メイズリークの立場」

「ダスチフさん、まあ聞いてください」と、警察官のドクトル・メイズリークが年とった占い師に、思案にくれた顔でいう。「実はお知恵を拝借したいことがありましてね。どうしていいかわからない事件に、ぶつかったんです」

カレル・チャペック「ドクトル・メイズリークの立場」
;『ひとつのポケットから出た話』(栗栖継訳/1976年/晶文社)


2016/01/21

■くにたち句会〔1月〕のお知らせ

2016年131日(日)14:00 JR国立駅改札付近集合

句会場所:ロージナ茶房(予定)

席題10題程度

句会後の飲食もよろしければどうぞ(会費アリ)


ご参加の方は、メール(tenki.saibara@gmail.com)、電話etcでご一報いただけると幸いです。

問い合わせ等も、上記メールまで。


2016/01/20

■前島密ふたり:楽器を始める篇スタート

「はがきハイク」をご覧になった方はご承知のとおり、2016年の抱負は「楽器を始める」。

で、お茶ノ水に出かけ、買ってまいりました。


大昔(40年近く前)に少しやっていたのですが、指も手首も動かないし指先は痛い。行く末が案じられますが、ぼちぼち気長に練習します。

指を動かすのはボケ防止にいいらしいですし。

というわけで、このサイト(↓)をブックマーク。重宝しております。
http://a.bestmetronome.com/


ギターを買ったので、折りたたみ自転車は、未来へ、限りなくさきざきへと遠のきました。

2016/01/19

■下6がうみだすグルーヴ感

鶏頭の咲く夜があつて泣きたくなる  中山奈々

下6がいい。上5から中7のテンポ感を「て」が受け止めて、「泣きたくなる」でリズムに変化がついています。


なお、6音ならなんでもいい、ってわけじゃないですよ(為念)。意味もあるし、音(nakitakunaru)もある。

掲句は『しばかぶれ 第一集』(2015年1123日/邑書林)より。


2016/01/18

■菅井きんの歌に雪が降る

大屋根の雪の中から菅井きん気が抜けるほど雑な展開  10key





2016/01/17

■発掘:むかし巻いた歌仙が出てきた

赤飯の巻 2002年12月28日 おっさん4人
http://8421.teacup.com/namubow3/bbs/26

濁り酒の巻 2005年02月24日 あめを名義
http://www.asahi-net.or.jp/~xl4o-endu/renku11.htm


2016/01/16

■冒頭集:長谷川四郎『ダンダン 海に落ちた話』

 町の本屋に行くと、店員がいて
「やあ、ツン。元気そうじゃないか。」
「おじさん、こんにちは」
 すると店員はわらいだして、いった。
「ハ、ハ、ハ。アヒルのひよこがよちよち歩き、コネコの子っこにいったそうだ。クワッ、クワッ、クワッ。おじさん、こんにちは。いい天気だね。」
 この町の人ではなくて、まだはたちになるかならないかで、ちかごろどこからかやってきた男で、旅の、また、アルバイトの学生のようだった。

長谷川四郎『ダンダン 海に落ちた話』(1972年/筑摩書房)


■消防関係は外階段頻発物件


きっと建築上の規則があるのだと思います。火の見櫓の伝統。

2016/01/15

■クリステン・ウィグ

クリステン・ウィグ(Kristen Wiig)という女優が出ている映画、3本は、どれも好き、という話で、それ以上の話はないです。


ローラーガールズ・ダイアリー(2009年/ドリュー・バリモア監督)

宇宙人ポール(2011年/グレッグ・モットーラ監督)

LIFE!(2013年/ベン・スティラー監督)


デヴィッド・ボーイ追悼の意味も込めて「スペイス・オディティ」を。

2016/01/14

■「句の詰め合わせ」から著作権問題に思いが到る

ウラハイで空きを埋めるようにときどきやっている「句の詰め合わせ」。

本日はサーカス。

http://hw02.blogspot.jp/2016/01/blog-post_14.html

サーカスの句はあまり見かけません。「よくある叙情」に堕してしまいがちだからでしょうか。けれども、おもしろい句がないわけではない。「よくある叙情」というハードルを超えたら、おもしろくなる、ということなんだろうなあ、と。



ところで、著作権というものがうるさく言われるようになってきました。環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)でその傾向は強まる見込み。

句の詰め合わせのような記事も問題になるかもしれません。文句が来たら、削除することになります。賠償責任(こわい!)とかは置いておいて。

でも、それって、誰の幸せになるのでしょう? もちろん、作者の不利益は大問題です。著作権侵害はいけません。けれども、俳句の場合、問題になるのを恐れて編集(上記の詰め合わせを含む)や引用を避ける方向に向かうとしたら、句が読者を得るチャンスを失っていくことになります。読者にとって、作者にとって、それになにより句にとって不幸だと思うのですが、どうなんでしょう?

俳句には著作権はない、すべて共有財産(いわゆるパブリック・ドメイン)だ、と主張するわけではありませんが、作者の権利関係は、すこしゆるくしておいたほうがいいんじゃないでしょうかね。


【補記01】
著作権フリーが死後50年から70年に延長されると、現在フリーの高浜虚子、西東三鬼などもフリーじゃなくなります。

【補記02】
作者の死後は著作権継承者の意向が、句の引用・転載の如何に大きく影響することになります(それは現在でも同じ)。その結果として、ある物故作家の句は、長く多くの人の目に触れ、別の物故作家の句は触れにくくなるという事態も起こります(現在すでにそのようです)。なんだか残念ですね。

【参照】
真説温泉あんま芸者 第10回 引用のマナー 法や規則の以前に
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2012/09/blog-post_9.html

2016/01/12

■一月某日日記:友人宅や俳句イベントや自転車屋さんとかいろいろ訪ねるの記

某日、友人宅へ。

正月のこれまでの過ごし方は、夫婦だけでのんびり、帰省、たまに友人が訪ねてくれる、これくらいのパターンでしたが、今年はめずらしい。新鮮。

杉並は高い建物がなく、見晴らしがいい。



富士山もきれいに見えたりする。

で、友人手作りのモヒート。ヘミングウェイ@キューバで有名なやつですね。




きほん、のんびりですが、某日、結社「街」のイベント「俳句相撲」に招かれて参加(その模様はコメント欄にも少し書きました)。賞品を用意しました。投句全体から自分の好きな句の作者にさしあげるわけです。


くにたちには銀杏書房という、こぢんまりとしてとても感じのいい洋書屋があって、重宝です。ここで、よく、プレゼント用のポストカードブックや絵本を買います。今回も、いいのがあったので、購入。



某日、初詣は例年と同じく谷保天満宮へ。神鶏が木に鈴鳴りだったり砂利の上を歩いていたり。いつもの光景です。




某日、日本橋室町の折りたたみ自転車専門店へ。年末の「はがきハイク」に記したように、折り畳み自転車が欲しいわけです(買うとは言っていない)。ブロンプトンについて聞いてきました。感じのいい、そしてかわいらしい男の子店員くんのていねいで適切な説明。



というわけで、今年一年、健やかに過ごしたいものです。


2016/01/11

■デヴィッド・ボウイでいちばん好きなアルバムは

Hunky Dory(1971年)。4枚目のアルバムで、全体にアコースティックな造り。

1局目の「Changes」をどうぞ(なお写真の顔は後年。ベストアルバム時のもの)



ほかにももちろん好きなアルバム、好きな曲がたくさんあります。とくに初期ですかね。聴いたのは「レッツ・ダンス」あたりまで、です。


1月10日、デヴィッド・ボウイが亡くなりました。新アルバム「Blackstar」が出たばかりだったのに。


■一月は菅井きんの歌

あるだけの林檎をコインロッカーに投げ込め菅井きんのゐぬ間に 10key

喰ふあいだ横でキャンディーズが歌ふそんな蕎麦屋でせいろ三枚

いちぐわつの道に突つ立つ冷蔵庫 なかからジミー大西ひとつ


みなさん、月曜日は菅井きんの歌ですよ。

2016/01/09

■組句:ドラえもんといえば青、らしい

ドラえもんの青を探しにゆきませんか  石田柊馬

ドラえもん右半身が青色の  川合大祐

偽物のドラえもんかな薄い青  竹井紫乙〔*〕

いずれも川柳作家の句。短歌にもドラえもんモチーフの歌がわりあいにあるようですが、俳句では、とんと見かけません。


ちなみに、私自身は、ドラえもんのことをほとんど知らないんです。マンガもアニメも見たことがない。猫なのか何なのかさえ知らない。すみません。


〔*〕竹井紫乙句集『白百合亭日常』(2015年9月25日/あざみエージェント)
詳細はこちら↓
http://azamiagent.com/modules/myalbum/photo.php?lid=41&cid=1




2016/01/07

■キューティーがニューヨークでボクサーに出会う話

キューティー&ボクサー(2013年/ザッカリー・ハインザーリング監督)をDVDで。

とても良かった。

現代美術家・篠原有司男とその奥さん・篠原乃り子のニューヨークでの暮らしを追うドキュメンタリー。

ナレソメを描くアニメーション(篠原乃り子の画)、ボクシングアートの制作過程をきちんと見せるところ、ラスト、一転してのフィクション的な処理。見せ方にバラエティがあって、飽きさせない。ナイスでござんした。





2016/01/06

■ザ・ノリーズ、デビュー

そもそもの経緯↓
http://sevendays-a-week.blogspot.jp/2015/12/blog-post_94.html




どなかたか、ロゴを。…(ギャラは発生しません)

ザ・ノリーズ THE NOLLIES


なお、次の活動は、2016年12月30日かな? それまでお互い元気でいましょう。

2016/01/05

■バート・バカラック命

The Things I Will Not Miss は映画『Lost Horizon』(1973年)の劇中歌。




(オリヴィア・ハッセー!)

この映画、『失はれた地平線』(1937年/フランク・キャプラ監督)のリメイクで、Wikipediaには「73年版はミュージカルとして作られたが興行、批評双方で大惨敗し、ハリウッド業界のミュージカルジャンルそのものを斜陽に向かわせた」とあります(日本未公開?)。

そのせいもあるのでしょう、この「The Things I Will Not Miss」、バカラックのソングブックCDやトリビュート盤を含め、見たこと・聴いたおぼえがなく、つまり、最近、知ったのですが、「知ってた以外にまだこんなにいい曲があるのか!」と吃驚。

いろいろな音楽を聞いて暮らしていくなか、バート・バカラックへの愛は、中学生で初めて自分でドーナツ盤を買って以来変わらず、否、ますます高まっていくようです。


ついでに、同じトラックの別映像。男ふたり(恋人同士? なんだかこっちまでほんわかします)によるアテブリ。アムステルダムに行ってみたくなりました。

2016/01/04

■新春・菅井きんの歌

あけましておめでたうとか言ふなまだ答へ明かしてないぞローラは 10key

二〇一六年つひに伊集院合併するか

やがてすべて忘れるだらう元日の雲とジョアンナ・シムカスのこと

菅井きん:拍数的にいへばみな「さかなクン」へと代替可能


今年もとりあえず月曜日は菅井きんの歌です。

2016/01/03

◆歳旦三つ物 【更新】

ざらざらは半紙の裏や嫁が君
 墨の匂ひにしやんとしてをる
回廊を歩く背中に懐炉貼り

なかやまなな


伊勢海老の髭よりジャズはこぼれけり
 音符をのせてゆれる繭玉
はつゆめのこんなところに津田がゐて

れいこ


初旅のザビエル水を飲みにけり
 墨染めの手に白きぽつぺん
かまくらで海老泥棒を掴まへて

夜景


はつゆめや鶺鴒鼻にとまりくる
 松葉のかたちの覘き穴開く
大楠はふたり晴着の児を連れて

えぐちちかる



積む年の傷のあまたや花歌留多
 春着の袖に坊主を隠す
初空を妙な電波の飛んできて  10key


発句:切字を入れます。上は5年前の句。
脇:発句と同場所・同時刻。寄り添います。
第三:発句と脇のやりとりから離れ、「て」「に」「らむ」etc止め。

コメント欄にどうぞ。



【外階段】正月某日