2023/02/28

■ぽぽの歴史 上野遊馬「創造と模倣」上・下

上野遊馬「創造と模倣」上・下(『里』2023年1月号・2月号)をひじょうに興味深く拝読。「似せた句」「似てしまった句」をポジティヴに、というのはいわゆる剽窃・盗作の側面ではなく扱った記事、というか展示。

有名句《たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ 坪内稔典》が、1667年の《たんぽぽのぽぽともえ出る焼野かな》まで遡ること、途中、短歌(河野裕子)もあり、加藤楸邨ありと、「長い歴史」を踏まえた快作・怪作であることを知っただけでも、私には良かった。

下敷きになるテクストは俳句や短歌ばかりではなく、例えばデカルトの「我思う、ゆえに我あり」。引用先として、下敷として、原典として、さまざまな「本歌取り」「パロディ」が展示されている。もちろんのこと、この記事に挙げられた以外にも実例が多く存在するはずで(デカルトで言えば、《われ思はざるときも我あり籠枕 三橋敏雄》は掲げられていない)、みなさん、いろいろやってますねえ、というかんじに、ちょっとにんまりとしてしまうのでした。

ラヴ&ピース!





2023/02/14

■季語とオムライス

ジンギスカン鍋が話題になっているのを見て、

https://twitter.com/gyuugo/status/1625321073817563136

えっ? それ、どんなだ? 食べたい。焼くのは知ってるけど、鍋? と、北海道を知らない私はひとり盛り上がり、調べてみると、つまり、焼くみたいですね。知ってるやつだ。いずれにせよ食べたい。以前、「松尾」という有名ブランドを取り寄せて食べたことがある、たしか。

と、食い意地の張った話になりましたが、話題の主題は、季語としてのジンギスカン鍋をどの季節に入れるかという話でした。

これには、北海道民でもない私がとやかく言うことはないのですが、ちょっと一般化して、ひとつ思うのは、「季語にする必要がないのでは?」ということ。ぞんざいに言えば、なんでもかでも季語にすることはない。と思う。

季語認定される語が時とともに増えていくのは、時代の変遷というよりも、「新しい事物(従来的には季語ではない)を俳句に詠み込みたい」という欲求と「有季であってほしい」という欲求を両立させようという、カジュアルな事情なんじゃないでしょうか。

  旗立てずとも巨艦のごとしオムライス

オムライスは春しかありえないほど春っぽい(私にとって。、

  あんぱんは餡とパン餡のパンどっち

あんぱんも同じく、きわめて春っぽい(私にとって)。

だからと言って、「オムラスを春の季語に!」運動、「あんぱんを春の季語に!」運動をやる気は、さらさらない。

無季でいいでしょ、べつに。

なにがなんでも有季、という魂胆がぜんぜん理解できない。なんで無季をそんなに嫌がるのか、私にはわからない。同性婚を認めない、夫婦別姓を認めないのがわからないくらい、わからない。

無季でいいよ。

このひとことで、いろんなややこしいことがすっきりする。

そう思ってるのは私だけかもしれないけれど。

ラヴ&ピース!

2023/02/11

■すること・したいこと

ケーブルテレビで阪神タイガースの春季キャンプでの練習の様子を見ていると、自分が「世界で一番ヒマな人」に思えてきて、それはそれで、じつは快感だったりする。

2月にすること・したいことを挙げてみた。

労働。
自動車保険の契約更新手続き。ネット上で数分で終わった。
立川に来ている木下サーカスを見にいく。
献血に行く。去年の夏以来行っていない。妙にそわそわする。
はがきハイク。つくる? 出す?

こう列挙すると、あんまりない。余裕でヒマできるはずなのに、現実にはそうでもない。

 十二月一月二月寝て起きて 10key

まあ、てきとーに。

ラヴ&ピース!