2022/06/07

■蜘蛛の囲

だいぶ年齢が行ってからなんですが俳句を愉しむようになって、それまで知らなかった語を知ったりする。まあ、ほとんどは季語なんですが、「蜘蛛の囲」というのもそのひとつ。

それまでは「蜘蛛の巣」って言ってましたが、あれが巣? どうもそんなかんじがしないまま、かといって「蜘蛛の罠」なんて呼ぶのもむりがある。そこで、「蜘蛛の囲」。なかなかよろしき言い方ではないか、と、感心したわけです。

で、最近読んだ句集から2句。

葉先より蜘蛛の一糸や下の葉まで  相子智恵

草の蜘蛛ふはりと何もなき方へ  森賀まり


相子智恵句集『呼応』左右社/2021年12月
森賀まり句集『しみづあたたかをふくむ』2022年4月/ふらんす堂

2022/06/06

■人生初はんだ、へ

この年齢まで一度も経験がないものなんて数限りなくあって、それをぜんぶやりたいなんて思わないけれど、そのうちのひとつにふと気持ちが向いて、「やってみよう」と決心することがあります。そういうのって、良いことだと思ってる。

で、はんだ付け、です。

はんだ付けに心躍らない人はこの世にいないと思うのですが、わたくし、恥ずかしながら、まだ経験がない。

そこで、入門キットを購入(不安になるくらい安い)。


さて、方法はネットで調べて、問題は何を「付ける」のかです。じつは、そこはもう決めています。付けるものがないのに、はんだを買いました、というわけでは、いちおう、ない。

楽器ケーブルの断線(プラグ部分)を修繕、くっつけちゃおうと思います。さて、うまく行くのか。商業ウェブサイトなら、かならず、続き、結果報告があるのですが、そこはどうなるかわからない

でも、とりあえず、ラヴ&ピース! やるぜ、はんだ付け。

2022/06/02

■『そら耳のつづきを』のつづきのつづき

≫承前

セブン&アイ・ホールディングスの小さな愛なんだ君は  湊圭伍

持株会社を世間でこんなにも頻繁に目にするようになったのは、そんな昔じゃないような気がする。調べてみると1997年に解禁らしいから、新しくもないが、古くもない。で、このセブン&アイ・ホールディングス、資本金500億円、従業員数およそ14万人(間163時間換算の臨時従業員含む)、売上は6兆6000億円を超える。

これはデカいです。こんなにデカいセブン&アイ・ホールディングスだから、ほんの「小さな愛」を注ぐだけで、「君」は成立してしまう。

このことが悲しいか嬉しいか、そのへんは置くとして、きわめて21世紀初め的な字面だなあ、と。

ラヴ&ピース!