2021/01/27

■バーナード・パーディ氏の件

「はがきハイク」に【最近のお気に入り】として「バーナード・パーディ」と書いたのですが、じつは、これ、最近でもなんでもなくて昔から大のお気に入り。聴くたびに「ひょっとしたら、この人のドラムがいちばん好きかもしれない。いやいや、待て、そんなに簡単に『いちばん』なんて言っちゃダメだろう。いや、でもなあ」とかね、それくらい大好きなのですが、例えば、キング・カーティスのバッキングとか。

ウラハイに友人の lugar comum さんが書いてくれた記事

当時の腕っこきがみんな年とってしまってのライブとか(円熟味)。↓↓↓


ちなみに、デヴィッド・T・ウォーカーも、ギタリストでいちばん好きかもしれないので、この映像はもう涎だけでは済みません。もうひとつちなみに、このライブはDVDで愛蔵しています。いいでしょ? あげないよ。

まあ、そんなこんなで、やっぱり音楽は愉しい。

ラヴ&ピース!

2021/01/25

■13か月ぶりの「はがきハイク」

新型コロナウイルスのせいでは、きっとない。ただ、なんとなく2020年は一度も出すことなく、時間が過ぎ去りました。

で、第22号。

投函しました。

ぼちぼち届いていると思います。

なお、業界最小最軽量の俳誌『はがきハイク』はこちらから勝手に送りつける御挨拶のようなもの。送り先の漏れは多々。これまで来てたのに今回は届かないぞ、というときは、「送れ」とゆってください。
tenki.saibara@gmail.com

知らない・見たことがない、ちょっと興味があるよ、という方も、同じメールアドレスへどうぞ。

【お願い】
はがき「全面」/俳句全部の写真、画像キャプチャー等を、ネット上に載せるのはご遠慮くださいますようお願い申し上げます。



2021/01/23

■ねむたさ

ねむたさの蠟梅に火のともりたる  くらげを

蠟の字を含むこの小さな花に火がともるという連想・幻想は、むべなるかな、なものであって、とくべつな意匠とはいえないが、気持ちよい軽さをもった趣向。それよりも句のアタマ。〈ねむたさのが〉、蠟梅にも、そして蠟の燃える炎にも掛かるように思え(あの花弁、あの蠟燭の炎、睡気を誘いませんか? ねむたがりすぎ?)、一句が、かんじよくまとまっています。

掲句は『連句誌 みしみし』第8号(2021年節分)より。

2021/01/18

■追悼フィル・スペクター

承前

フィル・スペクター、16日に亡くなっていたんですね。殺人罪(いちおう潔白を主張していた模様)で収監されていた刑務所で死亡。17日、音楽千夜一夜で「I Can Hear Music」を取り上げたときは知りませんでした。

大好きフィル・スペクターの音のなかで、この曲を。レナード・コーエンをプロデュースしたアルバム「Death Of A Ladies' Man(邦題:ある女たらしの死)」から。レナード・コーエンも2016年に亡くなったんですよね。


この二人が一緒にうつっているの、初めて見ました。かたや三つ揃いにサングラスで業界の大立者ふう。かたやステンカラー(?)のコートに葬式帰りのような白ワイシャツに黒ネクタイ。両方とも、いかにも、あやしくて、悪そうで、にやにやしてしまう。

ラヴ&ピース!

2021/01/17

■I Can Hear Music

よく続いております。【中嶋憲武✕西原天気の音楽千夜一夜】

今週は「I Can Hear Music」のビーチ・ボーイズによるカヴァー

なお、これ(↓↓↓)も捨てがたい。

2021/01/16

■川で迷う

川ラヴァーとして、ひところほどの頻度と距離ではないにせよ、いまも川を自転車で走っております。多摩川を中心として多摩川水系をあちこちということなのですが、川沿いのサイクリング道を走っていると、いつのまにか当初とは違う川に沿って走っているということが起こります。何度も走りよく知っている川と道ならそうはならないのですが、経路も決めずぶらぶらと、知らない景色・飽きていない景色に促されるように走っているので、こういうことが起きる。川には支流があるという当たり前の事実によって引き起こされる誤認、一種の事件(おおげさ)なわけですが。


このあいだも、ふと気づくと、この道、この川は知らないなあ、と。

表示を見ると、程久保川。はじめてではない気がしますが、あまり経験していない川です。気分が良くて、走れるだけ走りました(川沿いの道がどこまでも続くとは限らない。暗渠になったり、建造物や私有地にぶつかったりで)。

いい川でしたよ、程久保川。

よくわからずに動いていると、愉しいことが起こります。ひょっとしたら、よくわかって動くよりも、ずっと。

ラヴ&ピース!

2021/01/15

■沖からの 『奎』第16号より

鯨来る海より夜明け前の歌  下楠絵里

鯨好きなので鯨の句に目が止まってしまいがち。それはそれとして、「夜明け前の歌」とは? そんなタイトルの歌があるかどうか私には不明ということもあって、具体的な曲名ではなく、夜明け前にふさわしい歌、くらいの意味で、どんな歌だろうと思いだしてみると、これがそうと言い切るのはむずかしく、さあ、例えば、ロバート・ワイアットのあの不定形でぐにゃぐにゃした音と声が、自分にとって夜明け前かあ、などと。

鯨が〈来る〉方向から歌も来るように思え、これは、もう茫漠とした時間であり空気の震えだなあ、と。



掲句は『奎』第16号(2020年12月)より。

2021/01/07

■描くことにする

衝動買い。

使わないとゴミになるだけなので、絵を描くことにする。

何を描くか。ぜんぜんない。ぜんぜん思い浮かばない。それは大問題。描きたいものを探す/考える。まずはそこから。

ラヴ&ピース!

2021/01/05

■植物的インテリアとしての蚊帳

冬のさなかに蚊帳の話題で恐縮ですが。

蚊帳の天井草原を駈ける馬  加田由美〔*1〕

白蚊帳に森の匂ひの夜来たる  篠崎央子〔*2〕

蚊帳は素材(麻)からして、植物的なイメージが強い。いわば草に覆われているようなぐあいになる。

一句目。仰臥の視野を馬が駈ける。鮮烈で、すがすがしいイメージ。だが、蚊帳の効果だろう、しっとりとした心の肌理が備わる。

二句目。夜が蚊帳の外、蚊帳の遠くからやってくるわけだが、草の匂い、植物の匂いを伴う点、感興。


〔*1〕『翔臨』第99号(2020年10月31日)所収・加田由美「隣町」10句より。
〔*2〕篠崎央子句集『火の貌』(2020年8月/ふらんす堂)より。


2021/01/04

■悪漢シェフ?

リヴィングの本棚をふと見ると、買った記憶のない本。誰かにもらったのだと思うが、どなたかを思い出せない(失礼な話)。手にとって、数ページ、読んでみると、おもしろい!

アンソニー・ボーデイン『キッチン・コンフィデンシャル』

グルメには関心がないのですが、このベストセラー、どうも悪漢小説っぽくもある(ノンフィクションですが)。

というわけで、読み進める所存。

2021/01/02

■仔猫のその後

猫、とりわけ仔猫は好奇心旺盛なものなのだけれど、この冬、わが家に暮らしはじめた黒い仔猫(♀)は、ちょっと並外れて旺盛。猫見知りもせず、先輩猫に飛びかかって抱きついて舐め回して、そのたびにうざがられ、叱られるのだが、猫たちにかまうことをいっこうにやめない。真似もしてみる。先輩猫がらくらく飛び上がる場所へ、自分もできると思うのだろう、飛び上がり、届かず、落ちる。人見知りもしない。歩いていると、こちらの足を前肢で、ちょんちょんと、「ねえねえ」とでも呼びかけているかのように。つまり、今回の黒は、並外れて、かわいい。

歩き出す仔猫あらゆる知へ向けて  福田若之

写真機に近づいてくる子猫かな  対中いずみ

好奇心とか〈知〉への志向というのは、世界(自分のまわりぜんぶ)との恋愛みたいなものだから、しばしば媚態をともなう。媚態のみがキュート、というわけではぜんぜんないんだけどね。

ラヴ&ピース!

≫黒い子猫のいきさつ


2021/01/01

■お正月

数年前、友人から教わって以来ずっと、黒豆にはマスカルポーネ。