2014/06/12

■ゼリーとクラゲ

プネウマ pneuma は息とか風とか空気。見えないけれど、見えるものが「そう在る」ことの根拠、というか、土台というか。

霊気と解してもかまわないのだろうけれど、そうすると神秘感が強すぎる。神秘は神秘なのだが、モノ的に、気息や風と考えるほうがしっくりくる。

まなざしはゼリーぢーつとしてゐると  小津夜景「天蓋に埋もれる家(中)」より

小津夜景さんの近作を読んでいると、ふと、そのプネウマを感じることがあるのです。


くらげみな廃墟とならむ夢のあと  同「天蓋に埋もれる家(前)」より

触診のラジオはいつも嗄れている  同「ハラペーニョで人類を」より

あしのうらぽかんと眠るとき他人  同


ゼリーは夏の季語として定着しているらしい。そういえば、クラゲ(これも夏の季語)は jellyfish ですね。

ただの余談です。




2014/06/11

2014/06/03

■はがきハイク:第9号

出ました。

業界最小最軽量、制作費最安・郵送費最安の俳誌。

第8号は去年の12月でしたので、半年ぶり。消費税アップで切手代が上がって以来、最初の号です(ぺたぺたたくさん切手が貼ってあるのも一興、とご寛恕ください)。


「なんだ、それ? 見てやるから送れ」という方は、tenki.saibara@gmail.com まで送付先をお知らせください。




2014/06/02

■牛の鼻

牛の鼻には、カメラを向けたくなる。私(たち)を惹き付ける何かがあるのでしょう。


これ(↑↑↑)は相模湖あたりの小さな牧場。

  夏草や風に乾かぬ牛の鼻  鈴木牛後

夏草も何もかにも、風に乾いている。牛の鼻だけが乾かずに(乾いたらダメなんじゃないか、と思います)、濡れている。ややこしいこと、むずかしいことは何も言わず、色や温度、湿度だけが、ここにあります。

掲句は『暖色』(2014年5月/マルコボ・コム)より。