2020/07/30

■〈12音+季語〉は入り口の一つに過ぎない(という当たり前のことを言っておきたくなった)

12音をつくって、季語をプラスして、はい一句、という作句の手順。

参考≫https://twitter.com/sorori6/status/1287568320737107968

初心者への作句のコツとして一般的なものらしく(私は教わらなかったが、これは年をとってから俳句を始めたせいもあるし、参加した句座にもよるのだろう)、ずいぶんと前から、また現在もたびたび話題にのぼるが、退屈な応酬に終わるようだし、実りのある議論にはならない(とりあえず単純なノウハウの話だしね)。

この話題で一点だけ、私が思う、というか、誰かに言いたいのは、俳句の愉しみ・俳句のコクは、その先にある、ということ。

これは誰でも思っているし、言うだろうけど、あらためて。

「こうすれば、ほら、俳句ができますよ」という「俳句入門」の指針として、《12音+季語》という考え方は有効だろう。実際、よくこういうふうに教える人が多い。けれども、それは入り口の一つに過ぎない。

入口付近で俳句を楽しんでばかりでは、もったいない。〈12音+季語〉のほかにも、作句の方法はあるし、読み方もある。その豊かさに触れず、入り口で盛り上がっているのは、もう一度言いますが、もったいない。つうか、俳句って、そうじゃないからね。そんなダンドリっぽいもんじゃないから。

ということで、この話題を終わらせてもいいのだけれど、ちょっと色をつけて、実際、〈12音+季語〉というパターンが、どのくらい浸透しているのか、一方、〈12音+季語〉じゃない句って、どんな感じなのか。それをちょっくら見てみようと思います。

(つづく)

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