それと、登場するミュージシャンがリアルと物語性のちょうどいいバランス。音楽ネタの小説ではしばしば、物語のためのミュージシャンってかんじに、現実にはこんな音楽家、どこにもいそうにない、ってことがあるんだけど、その手の脆弱さ(虚構としての脆弱さ)がない。かといって、based on a true story 的な造りでもない。ノンセンスや諧謔の成分も豊かだしね。巧みでセンスのある作家だなあ、と、あらためて思いましたよ。
ラヴ&ピース!
あ、そうそう。解説で知ったのだけど、小説の市場って、長篇>>>短篇、なんですってね。日本も欧米ほどではないけど、同じ傾向だそう。これはちょっと意外。
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