2015/02/02

■風の都

「てのひら」という語は、「平(ひら)たい」やら「開(ひら)く」のイメージを伴っています。

てのひらは風の都や百千鳥  山崎十生

手の上に都がある。手をかざせば、風が集まる、風が吹く。そこは「風の都」です。

典雅で華やか。その悦ばしさを増幅するように「百千鳥」。あまたの鳥が集まり、さえずりあう景は「都」にぴったりです。


春ですね。



掲句は『花鳥諷詠入門』(2004年/富士見書房)より。

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