2020/04/11

■音をもっと

音で遊ぶ句、音を遊ぶ句。少なくはないけど、多くもない。もっとあっていいと思うのですが。

最近だと、『rereading 時実新子』vol.6(2020年3月)から、

すかんぽのぽかんと今があるばかり  時実新子

《すかんぽ》から《ぽかん》と放心を導き、後半の《今が~》へ。音遊びから、意味へときれいに着地している。

一方、『奎』第13号(2020年3月12日)から、

蠟梅にララバイが散らばつてゐる  クズウジュンイチ

こちらは、感覚的な把握にとどめて(散らばる、いいですね)、意味を回避。スタイリッシュな仕上がり。

梅(ばい)といえば、関悦史《口閉ぢてアントニオ猪木盆梅へ》がとうぜんのように思い出されたりもして、梅って、やっぱり素晴らしいです。

ラヴ&ピース!

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