十一月某日。
南房総・千倉町の花の谷クリニックへ。近所のおじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさんが集まって催すミュージカル(今年の演し物は「サウンド・オブ・ミュージック」)の伴奏を yuki氏がやるのが毎年の恒例のようになってきた。今年は、某俳人1名も同行の三人旅。
ホスピスも兼ねた花の谷クリニックは、出かけるたびにいろいろな話を聞き、いろいろなものを見て、思うこと・考えること多く、それをどうきちんと持ち帰るかが、個人的な課題。道の八百屋さんで買う野菜といっしょに思いや考えを持ち帰る。
十一月某日。
『川柳カード』創刊号が届く。私も会員で、投句したので、楽しみにしていた。
なんで私が川柳誌の会員になったかというと、〈選句を仰ぐ投句〉からずいぶん長いこと遠のいていたので、久しぶりに、という感じだった。俳句はいまさらどこかにその手の投句をする気にはならない。川柳なら一から始めるということだから楽しめるのではないかなあと思ったのだ。
実際、新鮮な気分。この〈選句を仰ぐ投句〉って、独特の愉しさがある。次の投句締め切り(1月末)をメモに書いて壁に貼った。この創刊号では虫と労働をテーマにしたが、次は何にしようかと、今からあれこれ考え始めている。
なお、今回、掲載となった句の中に、投句時のタイプミスで字足らずの句が混じってしまった。痛恨。だが、それも良し。
間違いは、何かを産む。正解は、何かを育てはするが、何も産まない。(って、今回の件とはちょっと違う話か)
十一月某日。
スピカで若い俳人・矢口晃さんが連載している「モノローグ」の内容が凄いと、ツイッターで話題に。
結社「鷹』での日々を主宰・藤田湘子との関係を軸に描く。愛憎劇? 毎日、俳句も一句ずつ付いているんだが、それが目に入らないくらい「独白」部分に迫力がある。たしかに凄い。しかしながら、この「凄い」は、自分の場合、多分に下世話なものだ(矢口さんには悪いが、所詮は楽屋話なんだし、俳句そのものとは無関係だしね)。一歩引いて、こうした師弟関係について、どう考えるのかというと、「人との距離って大切よね」という程度。
ただ、ここまでドロドロとしたものを吐露できる矢口さんという人は、きっと良い人なんだろうし、今回の「モノローグ」は、彼にとってとても重要なことなんだと思う。「いい方向に向かうといいね」は、読者が共通して抱く感想だろう。
ちなみに、この連載を読み始めた直後に、「鷹」の人に会う機会があったので、少しその話題になった。二、三、内情について質問はしてみたが、とりたてて興味深い内容は引き出せず。
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