2013/07/15

■澤田和弥「一魁の肉」から『革命前夜』へ

@rockets_yamada さんのツイートのおかげで、澤田和弥氏の落選展2008作品「一塊の肉」を再読できた。深謝多謝。

http://weekly-haiku.blogspot.jp/2008/10/blog-post_8267.html

コメント欄が興味深い。私もコメントしている。このときの感想と、先日、週刊俳句に書いた「後衛の魅力 澤田和弥句集『革命前夜』の一句」 とがほぼ連続しているのは、進歩がないのか一貫性があるのか(せっかくだから後者と思っておくことにする)。

「一魁の肉」50句中、

  修司忌の廃墟が僕の胎内に  澤田和弥

は寺山修司の名台詞「おかあさん、もう一度ボクを妊娠してください」が下敷きか。今回の句集に入っていない。惜しい気がする。

  水番の叔父と女体を語り尽くす 同

も句集には入っていないと思う。この句に「叔父」が登場していることに、そしてこの叔父が「ぼくの伯父さん」的な叔父であることに、少々驚いた。私にとっては不思議な符合。

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ひとつ、週俳の記事には書き忘れたのだけれど、この句集、読んでいて、「だれだれの句に似ている」という感じはもたなかった。これがいちばんかも、ですね。

せっかくの俳句、せっかくの句集で、誰かの句の雰囲気だったり、何かのラインだったりするなんて、つまらないから。

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