2020/05/22

■実物大 ~『豆の木』第24号より

目の前の実物大のシクラメン  上野葉月

「実物大」というのだから、これはシクラメンそのものではなく、模型か何かなのか。いやいや、これはシクラメンであり、どんなシクラメンも実物大である、ましてや目の前にあれば、と、脱力するほどの「真理」を言うのみなのか。

いずれにせよ、俳句は、たいてい、この《目の前の実物大のシクラメン》から始まって/を背景にして、何かを言う・述べる・表現するものだろうから、その手前に存する、シクラメンという厳然たる事実・確固たる物質から一歩も出ずに断固としてとどまりつづけるこの句は、対俳句的に批評的であり、ものごっつい虚無でもありましょう。

スタイリッシュな句ですね。

掲句は『豆の木』第24号(2020年5月)より。



2020/05/19

■インクのこと:海の青と月夜の青

ウラハイに《使いきる》を書きました。
http://hw02.blogspot.com/2020/05/blog-post_17.html

この〔週末俳句〕というコーナー、ひさしぶりで、前回は2018年11月。また始めようと思い立ち(さしたる理由はナシ)、書いたわけです。

ウラハイ記事にある明るいブルー系(商品にある色の名は South Sea Blue)。使い終えて、洗った。


次のはもう買ってあって、LAMYのLT52ターコイズ。どんな色味か、たのしみ。


インクは上記のほか、パイロットの「月夜」というのを使っています。壜に入っていると明るく見えますが、書くと暗めのブルー。もう二壜目か三壜目です。


2020/05/18

■盛大に二十日大根

岳父の家庭菜園(区画借り)を引き継いだ話はしましたよね。去年の秋頃でしたか。

これ≫http://sevendays-a-week.blogspot.com/2018/11/blog-post_4.html

で、この春、また畝をつくり、いろいろ蒔いたり植えたりしたわけですが、まず、二十日大根がどんどん出来てきて、サラダで食べるだけじゃあ追いつかず、嫁はんが酢漬けに。


なお、葉っぱは細かく刻んで炒める。これも嫁はんの担当。

ラヴ&ピース!

2020/05/17

■砂と睡眠

砂男(sandman)の伝承(幼年期のファンタジーにせよ怪奇にせよ)からすると、砂と眠りの関連は、西欧出自のようにも思えるが、いまやすでに広汎に、私たちの想像力を覆っているとみていいでしょう。

私も《春眠の砂の流るる斜面かな》(『けむり』所収)とつくってみたりしているし、最近も、

春眠やボトルシップの中に砂  黒岩徳将〔*〕

を読んで、あ、いいな、と思ったのでした。

ボトルシップの中にはたしかに、安定させるための砂が敷いてあったりするもので、この中七・下五には、いろいろな季語がくっつくのだろうけれど、春眠を持ってきたことで、《砂と眠り》のモチーフ的広がりへと、読みが連結されるわけです。

船だから海の開放感を呼び、なおかつボトルだから、密閉感も召喚され、そこがまた眠りへと結びつく。

なにげないけれど、機微を備えた句だなあ、と。


〔*〕『つくえの部屋』第5号(2020年4月)



2020/05/16

■続続・散歩

亀島川水門・工事中。