Tシャツを干せばはためくゲバラの忌 露結 サイト「毎日が忌日」よりチェ・ゲバラの忌日は10月9日。革命の英雄も日本ではもっぱらTシャツの柄。それをとやかく(例えば苦々しく)言うのではない。ゲリラ戦も共産革命も日本からは、はるかなイメージしかない。いま、ここでゲバラ忌を詠むとしたら、これしかない、と思う。私も「ゲバラ忌」で俳句をつくったことがあるが、それとは比べものにならないくらい、この句は、いいですね。
イコンとしてのゲバラはTシャツばかりではないようで、ホテルの喫煙具売場で、ゲバラ柄の灰皿を見つけた。値段を見ると、2万円だか3万円だか。ひゃっ、高い。いくらダビドフ製とはいえ、なんの変哲もない白くて四角い灰皿にゲバラの顔が描いてあるだけなのに。
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そういえば、だいぶ前の日曜日はNHK-BSで「俳句日和」という生放送をやっていたそうな。たくさんの応募俳句から賞が決まるという趣向で、結果は番組ホームページにあります。
大賞 広場から革命生まる星月夜 神奈川県・寺田篤弘さん
選ばれた過程は観ていないのでもちろん知らないのですが、この手のファンタジーを「良い」と思うセンスは、いったい、社会や歴史とどのような距離感を持てば生まれるのだろうか? と、不思議です。
広場って、どこの広場だ?w
例えば、この句をキューバかどこかでの海外詠と解するにしても(つまり「世界遺産観光」の一句)、また、いいとか悪いとかの話ではなく、さらにまた、俳句とかそういう分野の事情を超えて、ただ単に、たいへん不思議。
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ソダーバーグ監督の「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳別れの手紙」は地味な良さを持った映画と思った。無用なドラマをつくらないことで、陳腐化を避けたと見た。
「革命」という語、それから「チェ・ゲバラ」といった固有名詞が、どうしたら陳腐化を免れるのか。そこは困難だが、かなり大事。
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