私達は普段「こんなところに」と聞けば、「どんなところ?」と反応する。既成の体系にのっとって、ということだろう。一方で、俳句の中で語られれば、その違和感だけをすんなりと受け入れる。もう「こんなところに」が使い古されたあとに私達はいる。
このブログで昔取り上げたこともあって。
≫「こんなところに」型
そこでも少し触れたが、「こんなところに」のうしろに「何を持ってくるか」 に、人名という選択もあるわけです。なんでも人名に行っちゃうのは、よくない性癖ですが。
季語+こんなところに+5音の人名
その記事に挙げたのは、笠井亞子(はがきハイクの相棒につき例示を許されよ)、瀬戸わんや(なぜか獅子てんやは出てこない。俳味という点で難があるのか)、越智道雄(翻訳家)。政治家は越智通雄。選挙カーで「下から読んでも越智通雄」と連呼していたとか。目黒区在住・祐天寺大将がよく言っていた。
5音の人名なら、他にいくらでもある 。
ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、郷ひろみ、多湖輝。なんか古い。なんとかミクというのも5音ではなかったか。俳句世間では、spicaが暗刻状態(神野紗希、江渡華子、野口る理)。大御所で宇多喜代子。
というわけで、三島ゆかりさん、俳句自動作成ロボットを作ってくれないかしらん。プログラムとしては、上中下の位置が決まっているので単純だろう。もっとも、「自動」のおもしろみは薄いかもしれない。
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で、ちょっとバリエーション、いま思いついた。「そんなところ」パターン。
××××のそんなところが△△△△△
例 伯母さんのそんなところが竈馬
ま、これは「に」でもいいわけです(句意も趣向も違っちゃうけれど)。
バレ句になっちゃあ、つまらないので、そこのところ注意を要す。
でも、これではウケないので、パターンとして広まることも定着することもないだろう。
1 件のコメント:
「この」「その」「あの」といった指示代名詞を用いた句を飯島晴子『寒晴』(本阿弥書店)、小林苑を『点る』(ふらんす堂)などから収集して【枠】とし、「このこの」というのを作ってみました。http://yukari3434.web.fc2.com/konokono.html
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