2018/01/08

■炬燵の風景 北大路翼編『アウトロー俳句』より

パンクスに両親のゐる春炬燵  五十嵐筝曲

モヒカン刈りで皮ジャンパーの青年(女性でもいいのだけれど、男性のほうが滋味が増す)が両親と向かい合わせで炬燵に坐っている図。

なさけなくもあたたかく、尖鋭にしてレイドバック。いい光景だなあ、ほんと。

会話は聞こえないけれど(無口がよろしい)、表情は見える気がする。

「パンクス」と複数形だけれど、世界のパンクスと連なるひとりの青年と解すればいい。

掲句は北大路翼編『新宿歌舞伎町俳句一家「屍派」 アウトロー俳句』(2017年12月/河出書房新社)より。

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