2017/02/16

▼歌仙:自転車の巻

突然ですが、歌仙を始めます。

石原ユキオさんから発句をいただきました。

初折表 自転車で空港へゆく日永かな  ユキオ
      東南東の風をおでこに  天気
    黒猫は麻雀卓をぬけだして  牟礼鯨
      洋梨パイの焼き上がる頃  夜景
    月代を盛るにはうすい玻璃の皿  りえ
      蘆刈る舟のものがたりせむ  若之
初折裏 アイコンのきのこが熟す指の先  紫乙
      いまふられたら寂聴になる  オ
    離さない死ぬまでもとい次の世も  気
      宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
    はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
      神田川から酔拳の声  え
    狙撃より確かで冴えてゐる月の  之
      凍土の中を進むマンモス  乙
    留置所で教へてもらふのりピー語  オ
      三日三晩を汽船に揺られ  気
    国産みの火山にかかる花の雲  鯨
      まづ新婦から羊の毛刈る  景
名残表 鉄球にびくともしないコシノビル  え
      重力の罪深き木星  之
    たはむれのはじめにめくるカレンダー  乙
       褌みせてくれるんでせう  オ
    汝が胸に吾が息 とほく泳ぎきて  気
      涼気を運ぶ短波放送  鯨
    恋文にじらさないでとだけ書いて  景
      ふたりで金の孔雀を飼はう  え
    剝製のやうに無害なソクラテス  之
      防腐剤から望月こぼれ  乙
    猿酒を譲つてくれるかものはし  オ
      長椅子にぽつねんと虫売  気
名残裏 歩を成らす人工知能負かすため  鯨
      虹のむかうに靴放り投げ  乙
    牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え
      もつとひかりを(レモンヱロウの)  之
    剝落の花となりたるフレスコ画  景
      千年かけてふらここを漕ぐ  オ

どなたか、この歌仙に参加しようという方、コメント欄に、第三句をお願いします。発句・脇句のやりとりから離れ(場所や時間、雰囲気をひきずらず)、無季、「て/にて/らむetc」止めで、第四句以降に向けて勢いをつけてください。

付句とは別に参加表明だけも歓迎です。

なお、ルールは緩いです。わたくしめの捌きはいいかげんです。愉しければ、それでオッケー。

打越その他、参考サイト↓
http://www.asahi-net.or.jp/~xl4o-endu/rule.htm



動画は適当に換えていきます。



132 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

第三 野良猫は麻雀卓をぬけだして

小津夜景 さんのコメント...

参加いたします(鯨さんの次に)。

佐藤りえ さんのコメント...

参加します(夜景さんの次に)

10 key さんのコメント...

牟礼鯨さん、はじめまして。

猫が麻雀卓の下から出てくるわけですか。おもしろいです。
ただ、野良猫がどうして家の中に?という引っかかりが出てしまいます。

野良に代わる2音をお願いできますか。



夜景さん、こんばんは。
歌仙「廚」★以来ですね。よろしくお願い致します。

10key さんのコメント...

佐藤りえさん、こんばんは。
よろしくお願いいたします。

Unknown さんのコメント...

西原天気さま、おはようございます。それでは

第三 黒猫は麻雀卓をぬけだして

でいかがでしょう。

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

それでは夜景さん、無季or秋(晩秋以外)で七七をお願いします。

小津夜景 さんのコメント...

黒猫は麻雀卓をぬけだして  鯨
 蝙蝠傘でよけるパイ皿  夜景

お捌きください。

福田若之 さんのコメント...

出遅れましたが、参加を希望します。
よろしくお願いいたします。

天気 さんのコメント...

夜景さん、ありがとうございます。

スラップスティック・コメディのパイ投げ。
https://youtu.be/aHY5SM0YFv0

皿だけ飛んできたら、夫婦喧嘩。

もういっちょお願いできますか。

理由は、
1 4句目にしてはクライマックスすぎること
2 黒→蝙蝠傘 牌→パイ の2点で掛かっていること。1点でよろしいと思います。
例えば蝙蝠傘で何か1句、あるいはパイで何か1句。

天気 さんのコメント...

福田若之さん、こんにちは。

よろしくお願いします。

それでは、六吟で行きましょうか。

夜景 さんのコメント...

おはようございます。
では、もっとしとやかに


洋梨パイの焼き上がる午後  夜景


はいかがでしょう? 

天気 さんのコメント...

夜景さん、ありがとうございます。

いいですね。すんなりしています。初折表はおとなしめ、初折裏に入ったら暴れ放題というメリハリもよいかと思います。『アップルパイの午後』も思い出す洋梨パイ。秋の句ですね。

そのままいただきたいのですが、次を〔秋・月の定座〕にしたいので、「午後」という時間の限定を避け、「頃」でいただきます。



次は、りえさん、月をお願いします。

天気 さんのコメント...

あ、そうそう。

のんびり行きましょう。

佐藤りえ さんのコメント...

皆様よろしくお願いします。月…月…


月白に絵本を読んでいる双子  りえ
月白を盛るにはうすい玻璃の皿


宗匠、お捌きください。

天気 さんのコメント...

りえさん、ありがとうございます。

「宗匠」はやめてください(「からかい」も一度はオッケーですが)。

玻璃のほうをいただきます。

格調高く美しい。前句に少し近いですが、洋梨と月をいっしょに盛ったような興趣もあります。

ただ、月白に出てくる色(白)が打越の色(黒)に触りますので、月白を違うものに換えてもらえますか。

この句の月白はとても綺麗で、優雅なのですが。

竹井紫乙 さんのコメント...

こんにちは。

遅ればせながら、まだ間に合うようでしたら参加させて下さいませ。

佐藤りえ さんのコメント...

一度言ってみたかったもので…すいませんすいません。

確かに色が。
音(ツキシロ)は残したい気もいたしまして、ちょんまげ感が気にならないようでしたら

 月代を盛るにはうすい玻璃の皿

音であってもシロだからなあ、ということでしたら

 亮月を盛るにはうすい玻璃の皿

ではいかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

紫乙さん、こんばんは。

それでは七吟で行きましょう。

これで人数、打ち止めです。

天気 さんのコメント...

りえさん、ありがとうございます。

ナイス。そういう手がありましたね。いただきます。

「さかやき」とは読まれないでしょう(読むほうが悪い)。

それでは若之さん、秋(初秋を除く)の七七を。
(月の座、花の座のあとは、季節を離れずに、というルールで行きます)

若之 さんのコメント...

皆様よろしくお願いします。

蘆刈る舟のものがたりせむ 若之
街を歩いてゐたり火恋し
血すぢ思へば秋さめのふる

お捌きください。

天気 さんのコメント...

若之さん、ありがとうございます。

蘆刈るをいただきます。

皿と船は同じようなものですね(vessel)。
すんなり付けて、月の座の雰囲気をそのまま引き継ぐ。とてもいい。シブい。
「盛る」の付け筋は、打越(洋梨パイ)に軽く障りますが、許容範囲と考えます。

初折裏に入ります。紫乙さん、秋(初秋以外)か無季の五七五をお願いします。
前句の雰囲気から離れてください。

竹井紫乙 さんのコメント...

初参加の竹井紫乙です。皆様よろしくお願い致します。

三句作ってみました。


  四ツ目ちゃん町を玩具にしてしまう

  アイコンやきのこが熟す指の先

  落とし物の首に羽が生えてくる



天気様

 卓 → 皿 → 舟 からは離れるようにしてみましたが、いかがでしょうか。



天気 さんのコメント...

紫乙さん、こんばんは。

アイコンやきのこが熟す指の先 をいただきます。

ただし、連句は、発句以外では切れを使わないので
(前後の句との間に切れを生じさせる)は

アイコンのきのこが熟す指の先 で。

はっきりした付け筋ではなく、
〈物語〉と〈アイコン(イコン)〉〈熟す〉が響き合っていて面白いと思います。
キノコは熟すのかどうなのかわかりませんが、そのへん物語っぽいですし。

次は恋の座にしましょう。ユキオさん、恋の七七(無季)を。



以降、2順目に入ることですし、付句は「一句」でお願いします。
ご自分でコレという一句を付けてください。

石原 さんのコメント...

遅くなってすみません!石原ユキオです。

 いまふられたら寂聴になる

きのこ→坊主頭の連想です。いかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

>きのこ→坊主頭(笑

ビートルズじゃないんですね。

次は、畏れ多くも私が付けます。

天気 さんのコメント...

アイコンのきのこが熟す指の先  紫乙
  いまふられたら寂聴になる  オ
離さない死ぬまでもとい次の世も  気

次は、鯨さん、恋から離れて、冬か夏の七七を。

Unknown さんのコメント...

天気さん

いまふられたら寂聴になる  オ
離さない死ぬまでもとい次の世も  気
宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲 鯨

でいかがでしょう?

天気 さんのコメント...

宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲

いいですね。

さらうは「浚」等、意味を確定させたほうがよいかもしれませんが、
そうした検討・軽微な改変は、あとでも出来ます。

次は夜景さん。夏を続けるか、雑(無季)で。

※前者の場合:「蜘蛛の囲」は三夏なので、初夏から晩夏まで夏ならなんでもOKです。

夜景 さんのコメント...

 宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景

シンプルに。

お捌きください。

西原天気 さんのコメント...

夜景さん、ありがとうございます。

ちょっとおとなしくおさめすぎかな? とも思いましたが、
下宿になかなか味があります。

りえさん、雑(無季)でお願いします。

佐藤りえ さんのコメント...

 宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
 俺が博士であいつが助手で  り


付きすぎ…なのか…?

よろしくお願いします。

天気 さんのコメント...

りえさん、こんばんは。

おっしゃるとおりトムキンスと博士がツキスギであると同時に、

  死・来世→宇宙の塵→ガモフのトムキンス・シリーズ

と来ているので、打越に障ります。

「トムキンス」に付け筋を見出そうとすると、うまく行かない模様。


ゆっくり楽しんでみてください。

佐藤りえ さんのコメント...

ですよねー。うーんうーん。男おいどんが脳内を占めてやまない。

 宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
 醜男【しこお】もすなる骰子遊び  り


いかがでせうか。

天気 さんのコメント...

りえさん、ありがとうございます。

松本零士といえばヤマトよりも男おいどん、です。サルマタケ、懐かしい。『ワダチ』という下宿+スペースオペラ合体も強く印象に残っております。

さて、いただいた付句なのですが、なにかうまく展開していない気がするのは、どうしてだろう、考えていました。

これ、説明が難しいのですが、(暗示的な)行為者≒登場人物が同じで、トムキンス読書→サイコロ遊びとインドア(下宿)で終始しているせい、という私なりの結論に達しました。

インドアが続く、同じ人が違うことをする、という展開はアリ、なのですが、どうも停滞感があります(読書。サイコロがともにイジイジしているからかも)。映画でいえば、ちょっと冗長な流れ。

ドラマチックでなうてもいいのですが、「展開」を示していただけると、歌仙が加速すると思います。

説明がヘタクソで申し訳ないですが、なにとぞよろしく! って感じです。

佐藤りえ さんのコメント...

うーんうーん。

 宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
 おもちゃピアノを炎にくべる  り

いかがでせふか。ふかふか。

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

これも行為者が同じですね。同じ行為者が、本を読む→火にくべる。

下宿を付筋にして、下宿に住んでいない人を登場させてみませんか。
でないと、Aという人が本を読んで、それから✕✕をする、という構造から抜け出せません。

あるいは人間を出さないか。


ゆっくり行きましょう。

天気 さんのコメント...

追伸

動詞が続くのも、滞る感じの一因かもしれません。

佐藤りえ さんのコメント...

皆様すいません…(おろおろ


 宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
 神田川から酔魚の声が  り


お捌きください。

佐藤りえ さんのコメント...

すいません、蜘蛛→魚も打越になるのかと思い立ち。

宇宙の塵をさらふ蜘蛛の囲  鯨
はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
 神田川から酔拳の声  り

に、変えてみます。
お捌きください。

天気 さんのコメント...

おっ、いいですね。神田川。

次は冬の月で。

神田川で石鹸がコトコト鳴ったのを、きっと知らない、ロックンロールな福田さん、お願いします。

酒が出たので、なんだって付いちゃいます。ナイスな進塁打でした。

若之 さんのコメント...

はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
  神田川から酔拳の声  え
寒い明るい農村の月でございまして  之

いかがでしょうか。焼酎はほとんど呑まないので、「明るい農村」も名前しか知らないですが……。もうすこし「神田川」を生かしたほうがよいですかね。

天気 さんのコメント...

若之さん、おはようございます。

五七五でお願いします。

若之 さんのコメント...

7-8-6で定型の韻律にのせたつもりだったのですが、やはり崩しすぎでしたか。ちょっと考えます。

若之 さんのコメント...

はつなつの下宿でめくるトムキンス  景
  神田川から酔拳の声  え
狙撃より確かで冴えてゐたる月  之

時事など折り込んでみました。名詞止めがつづくのがまずいようでしたら、下五「ゐる月の」で。

天気 さんのコメント...

【前コメント・削除→訂正】

ありがとうございます。

拳法→狙撃、ってことでしょうか。

はい。おっしゃるよおり体言止めは避けたほうがよいです。

語順は、

 狙撃より確かに月の冴えてをり
 狙撃より確かなる月冴えてをり

etcにも出来そうですが、平板ですし、

 狙撃より確かで冴えてゐる月の

をいただきます。


次は、紫乙さん、冬の七七を。

竹井紫乙 さんのコメント...

神田川から酔拳の声  
狙撃より確かで冴えてゐる月の

   ↓


すべて失う革の手袋   紫乙


香港映画からルパン三世寄りにしてみました。「手」繋がりになっていますが
この辺りは問題ないのでしょうか。

或いは


冬眠中の背中きらめく   紫乙


など。一句出しじゃなくてすみません。

天気 さんのコメント...

紫乙さん、ありがとうございます。

まず、打越(2句前)と近かったり関連があると、「打越に障る」と言って、これはダメです。手袋は、酔拳の「拳」に障るのでNG。



そこで、ふたつめですが、「背中」も、部位ということでは「拳」に障るといえば、障る(手袋ほどではないにしても)。

許容範囲ともいえるのですが、急ぐ旅でもないし、別のを、もういっちょ、いただきたく存じます。



いちおう「打越に障る」のがなぜダメかというと、後戻りするから、らしいです。季節が逆(例えば桜→初春)になるのも同じ理由でNG。どんどん展開させよう、別の場所に皆で旅しよう、というのが、歌仙の眼目、と、私は理解しています。

竹井紫乙 さんのコメント...

はい。やり直します。

神田川から酔拳の声  
狙撃より確かで冴えてゐる月の

   ↓

凍土の中を進むマンモス  紫乙


「酔拳」って曲者なんだなあと実感中。もっと明るい場所に出たいのですが
どう転んでも「酔拳」に障ってしまいます・・・。
でも「冬」だから、暗くて当たり前かもしれませんね。


同化してゆく仏像と鹿   紫乙


意味はちょっとずれていますが「同化」も「酔」に障るのでしょうか。
ぐだぐだになる感じ。

「狙撃」の文字からはフレッド・アステアが連想されましたけど
もろにダンスは「酔拳」に被る。

たちの悪い酔っ払いの戯言みたいになってきたのでとりあえず
この辺でやめます。失礼致しましたー。






天気 さんのコメント...

凍土の中を進むマンモス  紫乙

いいですねぇ。「中」は凍っちゃってるようにも読めますし、氷原の上を歩いているようにも読めます。読む人が好きなように読めばいいと思います。

余談:「狙撃」の攻撃面を連想すると、打越の「酔拳」や「声」(音)にに障りがちのようですね。例えば「屋上」とか「小窓」は月に近いですが、候補にはなります。



なお、ふたつめにある「鹿」はいちおう三秋の季語なので、マンモス句のほうがよろしいです。さらに余談ですが、マンモスって冬の季語にしてもいいですよね。くわえて、寂聴で仏教は一度出ていますし。



次はユキオさん。冬を続けるか雑(無季)で。

石原 さんのコメント...

狙撃より確かで冴えてゐる月の  之
  凍土の中を進むマンモス  乙
原人と類人猿の冬籠  オ

はじめ人間ギャートルズ的なイメージで…
(ギャートルズはホモサピエンスかも?)

天気 さんのコメント...

ユキオさん、こんにちは。レタスチャーハンをつくって食べ終わり、少しだけ塩が足りなかった(ならば足せばいいのに)と反省している天気です。

さて、いただいた付句。

付き過ぎです。

ツ キ ス ギ で っ す。

くぱぁで繰り返してみました。

(マンモスと冬籠で俳句を作ったら、そうとうの高確率でツキスギになりますよね)

ツキスギ、かつ同じことを繰り返している感じです。

歌仙で近くていいのは、発句・脇句(同時刻同場所で寄り添う)と恋の座だけで、あとはどんどん「次」に行きます。

あと参考程度ですが、離れにくいときは、内容「以外」の箇所に付筋を見つけるとよいです。例えば「いただきマンモス」とか、そういうのでもオッケー。歌仙は、バカを余裕で許容する遊びです(個人的見解)。

冬だと離れにくいようですので、雑(無季)限定にしましょう。ゆっくりでいいです。もういっちょ、お願いします。

石原 さんのコメント...

ツキスギ!
なるほどたしかに…。

それでは、

留置所で教へてもらふのりピー語

というのはどうでしょうか。

天気 さんのコメント...

留置所。いただきマンモス。

次は私が七七を付けて、そのあと、鯨さんの花の座です。

天気 さんのコメント...

  凍土の中を進むマンモス  乙
留置所で教へてもらふのりピー語  オ
  三日三晩を汽船に揺られ  気

勾留期限の72時間で付けました。「舟」はすでに出ていますが、汽船なので規模が違うということでご寛恕を。



それでは鯨さん、春・花の座をお願いします。「桜」はダメ、「花」じゃないと、というところもありますが、桜でもオッケーとします。

Unknown さんのコメント...

天気さん

花の座は責任重大ですね。海でやろうと昨夜から思っていたら、やられてしまいました。

留置所で教へてもらふのりピー語  オ
  三日三晩を汽船に揺られ  気
活火山休火山あり花盛 鯨

でいかがでしょうか? お捌きください。

天気 さんのコメント...

鯨さん、ありがとうございます。

蒸気から火山。いいかんじに巧みですね。

ただ、活火山休火山と並べて、ちょっと流した感じになっています。

活火山か休火山どちらか一方、あるいは火山。それと花とで、もういっちょお願いできますか。

Unknown さんのコメント...

天気さん

それでは寂聴からも離れているし仏教ではなく神道なので

留置所で教へてもらふのりピー語  オ
  三日三晩を汽船に揺られ  気
国産みの休火山なる花万朶 鯨

でいかがでしょう。

Unknown さんのコメント...

あ、万が数字で障るなら「花の雲」でお願いします。

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

神話と宗教は別物なので問題ないです。創世神話の火山、とてもいいですね。

「なる」の位置でちょっと景が見えにくくなっているのと、
おっしゃるように数を避けましょう。

国産みの火山にかかる花の雲

と、ちょっとまどろっこしいのですがシンプルに行きます。代案あれば、後で換えましょう。

(連句は、きほん、景がはっきりするのがいいと思っています)

それでは、夜景さん、春(初春を除く)の七七を。

夜景 さんのコメント...

次は暴投したいなと思っていたのですが、
今かなりスランプで、直観のキレが鈍っている模様。
仕方がないので、普通に投げます。

 三日三晩を汽船に揺られ  気
国産みの火山にかかる花の雲  鯨
 東風のかたちを石膏で取る  景

お捌きください。

天気 さんのコメント...

東風は初春なのでNG。桜から梅に季節が戻っちゃいます。

べつものをもういっちょ。



ちなみに。

蒸気→火山、と来ているので、
火山ではなく国産みを付け筋にすると、
打越に障ることもなく、順調に展開しそうです。

前句の付け筋をなぞると、打越は回避できても停滞感が出たりします。

夜景 さんのコメント...

こんにちは。
ふたつ置いてゆきます。すみません。

 三日三晩を汽船に揺られ  気
国産みの火山にかかる花の雲  鯨

ハルマゲドンの海市がきれい  景 
まづ新婦から羊の毛刈る  景

これで大丈夫でしょうか?
( 不 安 )
 

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

まづ新婦から羊の毛刈る  景

をいただきます。「羊の毛刈る」は晩春。火山=イザナミ→花嫁。

結婚式は恋とは言えないでしょう(本人たちではなく客の視線ですし)。

これ、おもしろいですね。

婚礼として現実にありそうな感じがします(私の知識にはない)。
豊穣/多産を願う儀礼。

それでは、りえさん。晩春か雑(無季)でお願いします。
結婚式から恋や男女を避けて、うまく離れてください。

佐藤りえ さんのコメント...

こんにちはー。
昨日の夕飯はジンギスカンでした(本当)。
で、

国産みの火山にかかる花の雲  鯨
 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないビルはあり  え

羊→ジンギスカン鍋→鉄 …です。
よろしくどうぞ。

天気 さんのコメント...

天気 さんは書きました...
りえさん、ありがとうございます。

ジンギスカン、美味しそう。

しかしながら、この付句、ジンギスカンではなく(連想の媒介を置くこともなく)、
産業革命(イギリス)で付いていると思いますよ。

で、ですが、「はあり」の3音は、いかにももったいないです。

△△△ビル

3音を埋めて、おもしろく(広義です)してください。

佐藤りえ さんのコメント...

産業革命wは気づいていませんでした。手作業から機械化へ…?

国産みの火山にかかる花の雲  鯨
 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないコシノビル  え


…ではいかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

コシノビル。ナイス。

>手作業から機械化へ…?

「羊 囲い込み」でググってください。
むかしといまと歴史の捉え方に変化があるようですが。

それでは、若之さん、次は雑(無季)、春夏秋冬新年、なんでもいいです。

若之 さんのコメント...

こんばんは。

 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないコシノビル  え
 身投げして死ねなくて歩いた  之

イメージやや近すぎるかも……いかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

おお、テンポがいい。

そうですね。イメージが近いというより、

1 前句から、いかにも、つづき、同じシークエンスになっているところ
(ビルという舞台に停滞している)

2 七七のなかで時間が間延びしているところ
(身投げして死ぬ、って、馬から落馬っぽいのも一因)

それがやや難。

もういっちょお願いします。


ゆっくりでいいよ。「タモリ倶楽部」観てからで、いいよ。

若之 さんのコメント...

では、

 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないコシノビル  え
 掟の前で自慰せず幾夜  之

で、いかがでしょうか。カフカの門番の屈強さで付けたつもりだったのですが、固いビル→勃起した男根、という付け筋になってしまったかもしれません。フロイト……。

若之 さんのコメント...

(まったくの余談ですが、『掟の前で』ってきっとBL読みありますよね。本文に書かれていない余白の時間が大きいから二次創作し放題なんじゃないか……)

天気 さんのコメント...

若之さん、ありがとうございます。

長細いものをすべてファリックシンボルと解していしまう病弊はさておき
(鉄球も黙ってないぞ)、
自慰が恋の座に干渉するかどうかはさておき、
打越(前前句)の花嫁からまだ間もないので、よろしくないです。

ここは、人事を禁止しましょう。そのほうが流れがよくなりそうです。

若之 さんのコメント...

鉄球が黙っていないことには投稿してから気付きました(汗)
それでは、

 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないコシノビル  え
 重力の罪深き土星に  之

ではいかがですか。擬人法もNG?

若之 さんのコメント...

あ、ごめんなさい、科学的に嘘でした。

 まづ新婦から羊の毛刈る  景
鉄球にびくともしないコシノビル  え
 重力の罪深き木星  之

で。

天気 さんのコメント...

木星の重力ってすごいんですね。地球の2.37倍。

(どのくらいすごいのかわかっていない)

罪ばかりでもないのでしょうが(いいこともしてるっぽいぞ)、
いただきます。

次は紫乙さん、雑(無季)でも有季でも。


天気 さんのコメント...

追記

宇宙の塵、木星が出たので、以降、宇宙はナシで(月は除)。

竹井紫乙 さんのコメント...

鉄球にびくともしないコシノビル  え
 重力の罪深き木星  之



たはむれのはじめにめくるカレンダー   紫乙


 「たはむれ」が「罪」に付き過ぎるようでしたら


人形と一週間を貪って    紫乙


 この句はBL読みしようとすればできないこともないですけど、
 素直にメルヘンな感じで受け取っていただければ問題ないかと・・・。
 


 

天気 さんのコメント...

木星からカレンダー。いいですね。

「たはむれ」と「罪」はまったく問題ないように思います。
「たはむれ」よりももっと具体的なものをここに持ってくる手もありますが、
鉄球、木星と、あぶらっこいネタが続いたので、
ふわっと流す感じもいいと思います。

次はユキオさん、お願いします。雑(無季)でも有季でも。


なお、わたくし、BL句にはそれなりの関心はありますが、BL読みには興味ゼロですので、
その点での配慮は無用です。

石原 さんのコメント...

 重力の罪深き木星  之
たはむれのはじめにめくるカレンダー  乙
 褌みせてくれるんでせう  オ

BLを求められた気がして若干混乱しておりますが…

天気 さんのコメント...

おお! 意表をつかれました。せっかくだからBLの座ですね。

汝が胸に吾が息とほく泳ぎきて  気

夏の恋で付けました。

鯨さん、恋愛・性愛からをすぱっと離れて、雑(無季)か夏でお願いします。

その直後、また恋に行くという変則。

Unknown さんのコメント...

天気さん
水泳って晩夏でしたよね。

褌みせてくれるんでせう  オ
    汝が胸に吾が息とほく泳ぎきて  気
慌てん坊が呷る甘酒 鯨

でいかがでしょう。

天気 さんのコメント...

鯨さん、ありがとうございます。

晩夏。そうです。助けていただきました。雑or晩夏/三夏ですね。

さて、甘酒は遠泳はセットのようなもので、もろツキスギです。

  甘酒屋打出の浜におろしけり  松瀬靑々

舞台が前句と同じで、BLの座の気分から離れられていません。

気分も場所も離れてください。ここは人事NGで行きましょう。

Unknown さんのコメント...

天気さん
「息とほく」の付け筋と自他以外ばかり気にしていて打出の浜に気づきませんでした。それでは時事で。

褌みせてくれるんでせう  オ
汝が胸に吾が息とほく泳ぎきて  気
夏野を分くるトランプの壁 鯨

いかがでしょう?

天気 さんのコメント...

鯨さん、どうも、です。

ああ、息とほく、と読めちゃいますね。

 汝が胸に吾が息 とほく泳ぎきて  気

一字アキで対処。

さて、いただいた付句ですが、
「分くる」のあたりに恋の気分が残ってしまっているように思います。

私の遠泳の句にあらためてお願いできますか。

Unknown さんのコメント...

天気さん
これは失礼を。遠泳だったのですね。波が荒くて二人は近づけないのかと。

褌みせてくれるんでせう  オ
 汝が胸に吾が息 とほく泳ぎきて  気
涼気を運ぶ短波放送 鯨

お捌きください。

天気 さんのコメント...

彼と彼は抱き合わんばかりであります(このあとはげしく抱き合います)。

涼気、いただきます。

息から気とも、距離から短波放送とも。


それではすぐまた恋の座を、夜景さん、お願いします。

いちおうヘテロっぽく。

夜景 さんのコメント...

>いちおうヘテロっぽく

むずかしすぎます!!!
BLの座のオーラが眩しくって、やりにくいったらありゃしません。

その上代名詞ダメ、身体の部位ダメ、息(声)ダメ、水のモチーフ(逢瀬、濡れ場)ダメ。
ならばプラトニック・ラブ? いや、それこそBL起源だし。

    汝が胸に吾が息 とほく泳ぎきて  気
      涼気を運ぶ短波放送  鯨
    恋文をタクラマカンの砂に埋め  景

これで恋の気分が足りないときはやり直します。お捌き下さい。

天気 さんのコメント...

夜景さん、ありがとうございます。

男の乳首を見せられたあとだからやりにくいですよね。

ヘテロうんぬんはこだわらなくていいです。

さて、いただいた付句。
「砂に埋め」のあたりがきれいに収まりすぎている感。
タクラマカンといえば砂ですし。

恋文は生かして、座五を、あるいは後半を考えていただけますか?

清楚でも野獣でも、そのあたりはご自由に。

夜景 さんのコメント...



>きれいに収まりすぎ

ではストレートに。


   恋文に焦らさないでとだけ書いて  景



天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

用字だけ換えます。

りえさん、恋を返してください。

佐藤りえ さんのコメント...

こんばんはー。

 涼気を運ぶ短波放送  鯨
恋文にじらさないでとだけ書いて  景
 秀樹感激揺れるフリンジ  え


い、いかがでしょうか…(なんかぶち壊しているような…)

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

恋の座は一種の応酬、やりとりですから(相聞と言ってもいいんですかね?)、

Aさん「恋文にじらさないでとだけ書いて」
Bさん「秀樹感激揺れるフリンジ」

恋になっているかどうかの前に、これだと、Bさん、単にアブナイ人のような気がします。

べつものをもういっちょ。


(恋の座以外では、アブナイ人でも、いっこうにかまわないんですが)

佐藤りえ さんのコメント...

袖を振ったつもりでしたがアブナイ人であるのは間違いありません。
では美しく。

 涼気を運ぶ短波放送  鯨
恋文にじらさないでとだけ書いて  景
 ふたりで金の孔雀を飼はう  え

お捌きを。

天気 さんのコメント...

袖振るがフリンジですかぁ。

「ないフリンジはぴらぴらできない」(新しい慣用句)

金の孔雀からはいろいろな伝承を想像(ググってみると面白い)。どこかの文化、どこかの村では「金の孔雀を飼う」がプロポーズの言葉だったりしそうです。

いただきます。

次は若之さん、雑(無季)で。

その次が秋・月の座になります。

若之 さんのコメント...

こんばんは。

恋文にじらさないでとだけ書いて  景
 ふたりで金の孔雀を飼はう  え
剥製のやうに無害なソクラテス  若之

いかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

孔雀から剥製へ。付け筋はシンプルですが、
場面転換がナイス。

それでは紫乙さん、秋・月の座を。
月、満月、月見、良夜、なんでも結構です。

竹井紫乙 さんのコメント...

 ふたりで金の孔雀を飼はう  え
剥製のやうに無害なソクラテス  若之



 防腐剤から望月こぼれ  紫乙



ハイスピードになってきましたね。
りえさんの「フリンジ」面白かったです。かなりウケました!

お捌き下さい。

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。
どんどん行きましょうか。

望月から防腐剤が零れるのではなくて逆なのですね。

いただきます。

次はユキオさん、秋(初秋以外)の句をお願いします。



ヒデキカンゲキは、歌仙で使えそうです。
りえさん、温めておかれるといいです。



プログラムの印刷が終わりません。
じーこじーことインクジェット。
おまけに字がかすれはじめました。

石原 さんのコメント...

だんだんわかってきました。
連句は後にいくほど難しくなっていくということだけわかってきました…。

剝製のやうに無害なソクラテス  之
 防腐剤から望月こぼれ  乙
無添加にこだわつてゐる猿酒  オ

つきすぎなのかもしれない。うーん。どうでしょう。

天気 さんのコメント...

ユキオさん、ありがとうございます。

>連句は後にいくほど難しくなっていく

んんん、これは捌きの至らぬところであります。すみませぬ。
いい捌きなら、だんだん楽しくなっていくはず。

さて、

いただいた付句ですが、付け筋を明確にしたいがために、
防腐剤→無添加
たしかに、近い。

剝製→防腐剤→無添加 と並べると、いっそうです。細かいところで堂々巡りしている感。

どう付けるかは難しいのですが(また場や座によって違う)、今回であれば、猿酒とあれば、前句の「こぼれ」にきれいに付いています。

だから、猿酒を出したら、あとは好きに詠めばいいのです。

例えば、関節が自由に動く人形を想像してみてください。一点で付いていればあ、あとは自由に動きます。二点三点で付けると、不自由。

あと、前に申しましたが、前句の付け筋(剝製→防腐剤)に倣うと、不自由で寸詰まった感じになりやすいです。

「剝製に防腐剤で付けたか。じゃあ、残りは『望月』か『こぼれ』に付けよう」「『こぼれ』にはかなりいろんなものが付くなあ」とシンプルに、かつ楽観的に考えれば、自由度が高い。好きにできます。好きに暴れられます。

というわけで、もういっちょ、お楽しみください。



追記:憑依俳人は連句こそが活躍の場です。連句は、近代的主体に縛られる以前の、融通無碍でやりたい放題な遊び、と思うのですが、いかがでしょう。

石原 さんのコメント...

>今回であれば、猿酒とあれば、前句の「こぼれ」にきれいに付いています。

おおお! 初心者なりにいいところまでたどり着いていましたね私!(ポジティブ。)
関節が自由にうごく人形(紙兎ロペだ!)の比喩わかりやすいです。ありがとうございます。

>憑依俳人は連句こそが活躍の場です。連句は、近代的主体に縛られる以前の、融通無碍でやりたい放題な遊び、と思うのですが、いかがでしょう。
なるほどなるほど。連句は誰でも憑依体質になる降霊術とも言えるかもしれないですね。

ということで、猿酒で作ってみました。

  猿酒を譲つてくれるかものはし

あるいは、

  猿酒をクックパッドで検索す

でいかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

  猿酒を譲つてくれるかものはし

をいただきます。「なぜにかものはし」ってところが素晴らしいです。

次は私が浸けます。もとい付けます。

天気 さんのコメント...

長椅子にぽつねんと虫売  気 (三秋) と付けました。

いよいよ名残裏、残すところ6句となりました。
満尾に向けて、流れが少し落ち着く感じで。

鯨さん、雑(無季)でお願いします。

以降、順序をこれまでとちょっと替えて

32 紫乙
33 りえ
34 若之
35 夜景 春・花の座
36 ユキオ 挙句

とします。

Unknown さんのコメント...

天気さん

どうもです。福井県から投稿します。

猿酒を譲つてくれるかものはし  オ
 長椅子にぽつねんと虫売  気
人々が木々となりゆく終バスに 鯨

お捌きください。

天気 さんのコメント...

鯨さん、ありがとうございます。

ちょっとわかりにくいかと思います。
名残裏では、謎を残さないほうがよいです。

もういっちょお願いします。

長椅子からバス停、あるいは終バスの座席という繋がりは、
場面転換に乏しく、その点も、ご一考いただければ幸甚。

Unknown さんのコメント...

天気さん

米原駅前、隣町パーラーから投稿します。歌仙まで巻くのは初めで、水先案内役ありがとうございます。パズルを解くような、金盥チキンレースのような楽しさ、あります。

猿酒を譲つてくれるかものはし  オ
  長椅子にぽつねんと虫売  気
敵深く角行成らす竹の義手 鯨

お捌きください。

天気 さんのコメント...

鯨さん、ありがとうございます。
隣町パーラー、調べちゃいましたよ。
http://webmist.info/wp-content/uploads/2016/08/tonarimachi.jpg

めちゃめちゃオシャレ。

さて。

縁台将棋の感じですね。前句の長椅子からすると。

夏に行くのはいいのですが、
1 要素が多い
2 義手が、虫売のあやしさにやや引っ張られている

てことで、もういっちょお願いします。
ゆっくり行きましょう。

Unknown さんのコメント...

天気さん

米原駅乗り換え待ちに是非。新宿西口のカフェラボワから投稿します。 

歩を成らす人工知能負かすため 鯨

天気 さんのコメント...

ありがとうございます。いただきます。

紫乙さん、雑(無季)、季を入れるなら、春以外でお願いします。

竹井紫乙 さんのコメント...

  
   
      長椅子にぽつねんと虫売  気
    歩を成らす人工知能負かすため  鯨


          ↓


    いつもずれてる銀縁眼鏡     紫乙



   お捌き下さい。



天気 さんのコメント...

紫乙さん、こんばんは。

棋士の顔、特定の棋士(羽生?)の対局中を思い浮かべてしまうので、
前句から離れません。
前句を説明しているような感じ。

歩を成らす人工知能負かすためいつもずれてる銀縁眼鏡、
と散文的・情景的に連続してしまうと、付句としてはNGです。

もういっちょお願いします。

竹井紫乙 さんのコメント...

ご指摘通り、羽生名人の顔しか浮かばなかったのです。
お恥ずかしい。


 虹の向こうに靴ほうり投げ   紫乙


 こちらはいかがでしょうか。

天気 さんのコメント...

いいですね。

ところで、どう付くのかは誰にも明快というケースもあるのですが、そうじゃないときもあって、そのときは自分なりに付け筋を探る。いただいた付句は両者の中間くらいでしょうか。

前句にある勝負はディジタル。勝ち負けふたつにひとつ。靴を放る占術も表か裏かふたつにひとつ。とても巧みになにげなく付いて、場面転換、空気の入れ替えも、みごと。

虹は夏。用字は全体に合わせます。

  虹のむかうに靴放り投げ  乙

りえさん、夏か雑(無季)でお願いします。

佐藤りえ さんのコメント...

紫乙さん、ありがとうございました。感激です。
天気さん、新しい慣用句が生まれました。イエーイ。どこかの歌仙でヒデキをしゅっと切ったらなまあたたかく見守ってやってください。

歩を成らす人工知能負かすため  鯨
 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭と東海道中膝栗毛  え

お捌きください。

天気 さんのコメント...

ごづめづ。いいですね。

仏教関係は、たくさん出たように思っていましたが、寂聴以来?

名残裏まで来て、地獄? という向きもございましょうが、
句が明るいので、オッケー。

ただ、膝栗毛まで行くと、一句の中に、また馬が登場して、ややこしい。
牛の立場はどうなるんだ? と牛が拗ねそうでもあります。
また、靴から膝は少々近い。

靴から頭で充分です。

流れとは別に牛頭馬頭がナイキを履いている図も勝手に想像して笑える。

そんなこんなで膝も栗毛もよけいです。

牛頭馬頭や東海道(別の道でもいいです)は残して、
もういっちょお願いします。

佐藤りえ さんのコメント...

こんばんはー。なるほどなるほど。
(牛頭馬頭にナイキ似合いそう…)

歩を成らす人工知能負かすため  鯨
 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え

よろしくお願いします。

天気 さんのコメント...

ヒッチハイク、いただきます。

若之さん、無季で。

次の花の座へ、流れをちょっと落ち着かせてください。

若之 さんのコメント...

 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え
 箱と帯とを山分けにする  若

前句が三人旅のようなので「品川」の字形から発想してみたのですが、いかがでしょうか(最初、『品川心中』の元々のオチをもじって付けようとしたら非道い破礼句ばっかりできてしまったのはひみつ)。

天気 さんのコメント...

その形状分解は、説明なしにはさすがにわからないですね。でも、品川といえば品川宿。山分けは胡麻の蝿。箱と帯でなくても付いています。

ここに及んで犯罪ネタでは、流れが落ち着きません。

もういっちょお願いします。

ヒッチハイクでも品川でも、付け筋筋はふんだんにありそうです。

若之 さんのコメント...

なるほど。「山分け」で胡麻の蠅、とまでは考えてなかったです。

 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え
 もつと(レモンヱロウの)光を  之

もしくは、

 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え
 うまれそだちはりんすに流れ  之

ではいかがでしょうか。

(それにしても、"yellow"は旧仮名遣い(というか、もしかすると梶井仮名遣い?)ではどうして「ヱロウ」になるんでしょうね。これだとヤ行音ではなくワ行音になってしまう)。

若之 さんのコメント...

よう考えたら「~いんす」は吉原ですね。
下のはなかったことに。

天気 さんのコメント...

ギョヱテですね。

牛頭馬頭が「もっと光を」と言ってるみたいで(続きにはなりますが)おもしろい。「できればレモンイエロー色のがいいな」とか贅沢なことも言ってそうで、可笑しい。

語順と用字を替えて

もつとひかりを(レモンヱロウの)

でいただきます。パーレン( )は、「但し」「欲を言えば」みたいで効果的。

流れが落ち着いたとは言えないかもしれないが、まあ、いいや。(捨て鉢ではない)

夜景さん、花の座をお願いします。

夜景 さんのコメント...



 虹のむかうに靴放り投げ  乙
牛頭馬頭とヒッチハイクで品川へ  え
 もつとひかりを(レモンヱロウの)  之

剝落の花となりたるフレスコ画  景

お捌き下さい。





天気 さんのコメント...

ありがとうございます。

光から絵。きれいです。

語順を換えるなどして、もろ実物の桜を詠み込むこともできるようですが、
顔料なのか花びらなのか判然としない現状をいただきます。

それではいよいよ挙句。ユキオさん、春(三春or晩春)でお願いします。


石原 さんのコメント...

「フレスコ画」からキリスト教関係のことばが使えるかな…ということで、

 残業できぬ聖金曜日

いかがでしょうか!?

天気 さんのコメント...

挙句で宗教や死(受難)はダメです。おまけに残業という労苦。

(どんだけネガティヴやねん!)

めでたく、ふわっと、まるく収めてください。


もうドラマは要らない。映画でよくある「続」を匂わす終わり方も要りません。

にっこり笑って、おつかれさまーと声を掛け合えるような挙句を。

(ハードルをあげているように聞こえるかもしれませんが、そうではありません)

石原 さんのコメント...

めでたく…ふわっと…まるく…

うぐひす餅をつまめばパリピ

とかどうですか??

天気 さんのコメント...

【追記】

よもやま話として。

連想や細かい箇所の繋がりとは別に、
「大きく捉える」ことをすると、付け筋が広がります。

たとえば、剝落のフレスコ画からは、
長い時間を詠んでも付きますし、
上昇を盛り込んでもよし(落との対照)です。

石原 さんのコメント...

ふおおお。天気さん、丁寧なアドバイスありがとうございます。
「長い時間」ということで、

千年かけてふらここを漕ぐ

というのはどうでしょうか。
(エンディングっぽさは出た気がする…)

天気 さんのコメント...

いいですねぇ。すばらしいですねぇ。

「漕ぐ」で発句の自転車へと戻る。
みごとな円環を描いて、めでたく満尾です。

天気 さんのコメント...

明日に、あらためて、歌仙「自転車」をあげておきます。

そちらで打ち上げパーティーなども。