「果て」は直接的な文脈では時間の範疇。けれども、滝があることで、地理的な「果て」もかすかに響く。
いろいろあったかなかったか、ともかく、その一日が終わり、道程の終わり、月光に輝く滝。
「着たる」の擬人法がそれほど気にならず、浴びる、帯びる、包まれるといった、より擬人から遠い措辞よりもむしろ効果的に思えるのは、滝の〈立ち姿〉が美しく現前化するからだろう。
掲句は『Υ(ユプシロン)』第2号(2019年11月1日)掲載の小林かんな「一分動画」より。
同作品の、
長時間露光鯨の裏返る 同
もまた前掲句と同様、美しく輝く景。
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