2019/11/22

■ピーマンとくらげ 『Υ(ユプシロン)』第2号より

ピーマンに南南西の風の吹く  中田美子

ピーマンは夏(晩夏)の季語らしい。唐辛子は秋の季語らしい。何が言いたいのかというと、そのへんのことはわりあいどうでもいいということ。ちなみに昨晩、ピーマンを食しました(もっとどうでもいい)。

南風は夏の季語。では、南南西の風は? 「ほぼ夏」の季語? このあたりも含め、やっぱりどうでもよくて、だいじなのは、この句の明るく気持ちのいい風のこと。それでいて、図太く言い放った感があるところ。

ロールシャッハ第三図版海月浮く  同

これはなぜか、遠い沖、よりもさらに遠く南方の海原。なぜそう思うかは不明。

でもまあ、この世には、私には、わけわかんないことのほうが圧倒的に多いんだから、ぜんぜん気にしない。

掲句は『Υ(ユプシロン)』第2号(2019年11月1日)掲載の中田美子「歯車」より。


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