2008/10/05

エレキ三味線

『記録の百科事典・日本一編』(紀田順一郎・間羊太郎編・1971年)を読んでいたら、「エレキ三味線」という項目があった。

最も音のでかい三味線は、1929年(昭和4)6月、神原重次と石田一治によって製作された「電気三味線(咸弦)」で、皮のかわりに薄いベニヤ板を用い、内側の隅に電気の差し込みソケットをとりつけ、コードをアンプにつないだもの。さしずめエレキギターの日本版と思えばよいが、当時はアンプなどに良いものがなく、効果も思わしくなかったので、まもなくすたれた。

なんだか、すごい楽器だが、ほんとかなあ。

この「事典」、いろいろな日本一についての説明で埋まっているが、実用度はほとんどゼロ(1971年事典で日本一音のでかい楽器が「エレキ三味線」だったことを知って、何になる?)。ところが、読み物としては、けっこうハマる。

紀田順一郎の本には、ハズレがない。濃い内容でも、ゆるい内容でも(この『記録の百科事典』は典型的に「ゆるい」ほう)、どちらもそれなりに楽しめてしまう。

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