話は戻りまして予算。目安としてチャーハン2000杯だと、思い浮かべる単価が人によって幅がありすぎるので、言い方を替えます。
「練乳の味わい白くま」3500~4000個
ということで。
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さて、今回はタイトルの話です。
句集の書名で圧倒的に多いのは(ほとんどそうなんじゃないかと思うくらい多い)、ご存じのとおり、ある一句の中から語を拾うパターン。
これは、やりません。
主な理由は、書名になった句が目立ってしまうから。
その句を目立たせたいから、このパターンになるのでしょうが、それは避けたい。発表する句を差別したくないという、どうも奇妙な心性があるらしいのです、私には。
一句だけに良い思いをさせない。ぜんぶの句に良い思いをするチャンスを与えたい。
ヘンかもしれないけれど、そうなのだからしかたがありません。
『けむり』もそうであって、あのときは、書名を決めてから、「煙」「けむり」の入った句を構成から除外していきました。今回は、それをしなくてもいいように、確実に使っていない語を探すと思います。だから、すこし長くなるかもしれない。
でね、長いといえば、ものすごく長いタイトルもおもしろい。販売とか流通とかをいっさい考えなければ(実際、自費出版の句集にセールスもクソもない)、100字に及ぶ書名でもいいわけでしょう? 表紙・カバーは、タイトルだけでいっぱいです。となると、装幀者の腕の見せどころです。
この本はそうとう長い。72字。
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避けるノリというのは、とうぜんあります。
かっこいいタイトル、美しい書名は、やりません。
句集が自分に酔っている(作者が、じゃなく、本が)みたいになるのは、ちょっとね。「どうよ、私ってこんなに美しい句集なのよ」「かっこいいだろう?」と、本がのけぞっているようなのは、趣味じゃないし、ガラでもない。
なんだかとぼけてて、愛嬌をだいじにしてて、でもちょっと凝ってはいるんですよ、といった書名がよろしいです。
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というわけで、実際のタイトルを、おいおい考えるのでしょうが、かたちになるタイミングはまったくわかりません。句集をまとめている最中かもしれないし、最後の最後かもしれない。
どんな書名になるのか、自分でも楽しみ、というのがいいですね。
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