句集をつくるとき、ボツにする句の基準として、「出来が悪い」のほか、「カブる」もある。ネタのかぶり、趣向のカブり…等々。前の『けむり』でも、それはあった。
A
雲が雲にどんとぶつかる薄暑かな ボツ
雲が雲を離るるちから冬立つ日 入集
B
化粧して冷やし中華のやうな顔 ボツ
化粧せりつぶさに障子貼るごとく 入集
C
けしの花おちて畳のまつたひら ボツ
秋燈のひたひた満ちてゐる畳 入集
Aはどちらも入れてよかったかも。季節で並べると位置が離れてしまうけれど。
Bのボツ句は「あめふらし 失恋生活の四季」(2011年2月8日)の一句。
Cのボツ句は原型(もう忘れた)からいろいろ変えてみて定まらない句(捨てろよ)。
こうしたボツ句を脈絡(連作)をつくってこんどの句集に入れる(貧乏性)ことも検討。Bは、恋か何かの脈絡に、Aは、フツーに夏の連作に、Cは「けし」と「畳」でなんとか格好をつける。
結局捨てることになってもかまわない。句集づくりはレクリエーションなので、あれこれ考える時間を楽しむます。
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