『川柳木馬』第147号(2016年1月)より。
秀才の飼う出目金は喋ります 西川富恵
そんなわけないやろ! という句。
ボケれば句になる、というわけではなくて、可笑しみがどこから来るのか、そのへんは微妙かつ謎。
この号のこの作者には、他にこんな句も。
三人目の陽炎笛を吹きながら 同
萬金丹おまえいつからそこにいる 同
萬金丹は伊勢のみやげ。
海深くニーチェの馬は泳ぐかな 同
ニーチェと馬のエピソードを深海に持ってくると、哀しみが増す。
この句の筆致・口吻には、川柳よりむしろ俳句を感じます。「かな」効果というだけかもしれませんが。
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