2017/04/28

■梅と干満 『面』第121号より

梅ひらき干満ひそかなる敷居  渋川京子

梅と海からは、金子兜太の有名句に思いが到る(俳句愛好者の多くがそうだろう)。この句では、敷居(内と外の閾)が汀。梅ひらく「外」と家たる「内」。その境界に「干満」がある。現実とマボロシのあいだをしずかに往還するような句。

掲句は『面』第121号(2017年4月1日)より。

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