2019/10/02

■冒頭集:キャラメル

 その日、その時、昼の公園。おれは女にビンタをされていた。
 女が誰で、どこに住んで、いくつなのか見当もつかなかったが、殴らせておく他なかった。
 おれは彼女の店で、森永のキャラメルを万引したのだ。
(平山夢明「いんちき小僧」;『デブを捨てに』文藝春秋/2015年2月)


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