2016/10/05

■水母水母水母 『ににん』第64号より

『ににん』第64号(2016年秋号)、岩淵喜代子「余韻の水母」23句は水母だらけ。水母ラヴァー・水母好きとしては、まことにうれしい連作。


水母死して硝子のやうな水残る  岩淵喜代子

砂浜などで見ると、実際、硝子と間違える。浜にはガラス石ほか、硝子の漂着物がめずらしくないので、よけい。


八月のくらげを噛めば雨強し  同

この一句のみ平仮名表記の「くらげ」。食べものとして他と区別されているのだろう。季語として働かないので、「八月」。細かい配慮があります。

というか、この「雨強し」感は、ムード満点。


‎2007‎年‎3‎月‎12‎日・葛西臨海水族園

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