「ねじを巻く」という言い方、あまりしなくなったような気がしますが、「ねじまき句会」という名称は、怠け者の私にはよくわかる。ふだんだらだら過ごしているが、ここはひとつアタマをしゃきっとさせて、句をつくろう、句を読もうという感じ。
ただ、一方で、ねじが1本抜けた句がよい(小川軽舟さんが言っていた)。
ねじがぜんぶきちんと締まっている句は、「がんばってる」句ではありますが、コクやら広い意味での面白みが足りない。
川柳は、どうだろう。
ねじが1本抜けた川柳、ヘンな締め方のしてある川柳、ねじの曲がった川柳が読みたい。
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以下、『川柳ねじまき』第3号(2017年1月15日)より、御一人様御一句。
ふくろうとまめでんきゅうが鳴き交わす なかはられいこ
安売りのチラシの上を走る8 中川喜代子
納豆の糸をひらひらさせちゃって 瀧村小奈生
きつねにばかされないようにいっぷく 妹尾凛
クリストファーと名付けたくなる朝がある 魚澄秋来
全面表示画面で覗く臍の底 安藤なみ
夕焼けにバケツを鳴らすウルトラマン 犬山高木
あの家も曇りときどき無計画 青砥和子
元彼が静脈瘤で待っている 米山明日歌
声になる手前の笑い桑畑 八上桐子
明朝体コチョコチョしても笑わない 三好光明
柿の木から落ちた客室乗務員 丸山進
もはやもう紅組でさえない幸子 猫田千恵子
雨脚のだんだん強くなる頭 二村鉄子
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