くにたちには大学通りというものがあって、大学通りというくらいだから、この時期、卒業式を終えた大学生をよく見る。男の子たちのイタにつかない背広姿、女の子たちの袴スタイル。
卒業の土手のはるばるあることよ 太田うさぎ
その特別な日、土手にいるなんて、なんてさわやかで晴れ晴れとした卒業でしょう。
ケレン味ゼロの、気持ちのいい句。
この句の卒業は、大学生ではないですね。もっと若い。大学卒業の時点で、はるばるといした土手なんて、もうすでに残っていないかも。
…なんてことを言うのは感じが悪いし、この句の土手が喩えみたいになっちゃいますね。失言でした。
掲句は『なんぢや』第36号(2017年3月10日)より。
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