2017/07/17

■鼻のこと 『ぶるうまりん』第34号より

鼻ずるり池の氷が鈍く溶け  井東泉

「氷解く」は初春の季語。

A=Bという構造を嫌う向きもありますが(この句の場合、「鼻ずるり」という現象と氷が溶けることがなんらかの相同で結ばれ、互いに説明し合うような構造)、かなり突拍子がないともいえる身体の出来事と、この季語とのぶつかり具合には、少なからず驚かされました。

それに、切り込み方が図太くて、気持ちがいい。

掲句は『ぶるうまりん』第34号(2017年6月24日)より。

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