2016/10/22

■冒頭集:石のエクリチュール

いつの世にも人々は、宝石にかぎらず、風変りな形や、意味ありげな奇妙な模様や色彩で人目をひく珍しい石を求めてきた。ほとんどいつも関心の的となるのは、意外な、ありえないような、それでいて天然の相似、人を魅惑する相似である。なにはともあれ、石には、なにかわからぬが重々しく、ゆるぎない、ゆきつくところまでゆきついたといった趣き、不滅の、或いはすでに滅び果てたというような趣がある。
ロジェ・カイヨワ『石が書く』(岡谷公二訳/新潮社/1975年)


2 件のコメント:

カサイアコ さんのコメント...

カイヨワに心酔し、蒐集家になって世界中から集めた石を紹介する山田英春氏の書籍とブログ。 くらくらうっとり。
http://www.sogensha.co.jp/booklist.php?act=details&ISBN_5=44001
http://www.lithos-graphics.com/contents.html

10 key さんのコメント...

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