2020/06/23

■冷奴 太田うさぎ『また明日』より

句や句集について語るはずなのに、自分のことばかり言ってるのは駄文、読む価値の薄いレビュー(≫参照:読まなくていい記事を冒頭数行で見分ける方法)。

というわけで、冷奴の薬味。好きなベスト5を、以前挙げたかもしれませんが、

1 ミョウガ
2 白胡麻(あるいは金胡麻)+七味唐辛子(俳人仲田陽子氏推奨の京都長文屋中辛)
3 おかか
4 大葉
5 おろし生姜

ほかになかったっけ?

さて。

夕方が町に来てをり冷奴  太田うさぎ

夕暮ではなく〈夕方〉。街ではなく〈町〉。池袋でも新潟でも北九州でもなく〈町〉。

冷奴はどこで食べるのだろう?

都心の料亭ではない。自宅でもいいけど、自宅近くの個人店がしっくりくる。

薬味は? それはどうでもいい。

夕方は豆腐屋の喇叭も合うが、冷奴と調理を指定してあるので、冷奴に食べようと思って買う豆腐、というのでは、まわりくどい。

なぜ冷奴か? という問いはラディカル。俳句において最も説明が困難、かつ最重要、かつ俳句が最もアドバテージを発揮する部分。

いろいろあるわけですが、この句を読んで、むしょうに冷奴が食べたくなった。それが冷奴の理由かな?

ラヴ&ピース!


太田うさぎ句集『また明日』2020年6月/左右社

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