でね、太田うさぎ句集『また明日』には、バナナの句がふたつあるんです(気づいた範囲で)。
商標の輝いてゐるバナナかな 太田うさぎ
Tシャツに曰くバナナの共和国 同
前者。バナナにぺたんと貼られたシールは、今でこそバナナも多様化しているようですが、かつては、というのはバナナが高価・高級ではなく手に入りやすい果物になっていった頃には、なんといってもチキータとドール。どちらも米国起源の国際巨大資本。実態は知りませんが、イメージ的には帝国主義・植民地・プランテーションを連想させるブランド。さんざ美味しくいただいておいて、何という言い草!
後者。カジュアル服のブランド「バナナ・リパブリック」もまた米国起源。私自身はあまり縁がない(ポロシャツを1枚持っていたことがある)。
つまり、バナナって、私(たち)の消費生活・消費社会と密接な事物のようでありまして、橋本直さんが見たバナナ山積みのバイク《幾らでもバナナの積めるオートバイ 橋本直》(生産の現地)から、世界資本主義的にグローバルな地球規模まで、3句を並べると、なかなかに滋味深いスケール感なのですよ。
ラヴ&ピース!
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