2017/01/18

■ダメ! 顔に貼っちゃあ 杉山文子『百年のキリム』の一句

青蛙ほどの重さや顔パック  杉山文子

青蛙を顔に貼り付けたことがあるような物言いが、可笑しい。

実際そんな素敵な経験があるのであれば、顔パックでそれを思い出すのも不思議ではないとはいえ、なんだか可笑しいし、経験がなく想像だとしたら、重さの比喩、重さの単位に「青蛙」は可笑しい(1アオガエルは何グラムだろう?)。

おそらく重さは「軽さ」のイメージで、顔パックをしながら、小さなかわいらしいカエルのことを思っているという句。

そういえば、顔パックから目だけ見えるところ、カエルの顔に似ていなくもない。

なお、ニホンアマガエルは体表から毒を分泌しているらしいので、絶対に顔に貼り付けてはいけない模様。


杉山文子『百年のキリム』(2016年10月/金雀枝舎)
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