どこで切れるのかによって、見えるもの、伝わるものが変わってくる句というのがあって、
これもそう。
名のもとに滝///ふたり抱き合う構成
なら、人がふたりで抱き合っている図。
名のもとに///滝ふたり抱き合う構成
滝をひとりふたりと数えるかどうかは別にして、私はこちらで読みたい。
「構成」の語(構図ではないんですよね。通例からちょっとずつずらす手法)とのバランスで、滝が抱き合っているくらいのほうがいい。
けれども、ここで「名のもとに」が障る。雄滝雌滝が連想されて、説明っぽい。ううん、悩ましい。
ともあれ、じゅうぶんなワンダーと興趣ある質感を備えた句。
掲句は『オルガン』第10号(2017年8月8日)より。
0 件のコメント:
コメントを投稿