気ままに引いていこうと思います。最初は、倉本朝世(1958-)。当時は40代前半。
たったひとりを選ぶ 運動場は雨 倉本朝世〔*1〕
家系図で包む大きな燐寸箱 同
大雨のうしろはきっと乳児室 同
口あけて模型の谷へ堕ちていく 同
母もその母も干潟が生んだ鳥 同
少年は少年愛すマヨネーズ 同〔*2〕
手は鳥の夢見てお釣り間違える 同
夜会服ひらひらそこは崖ですよ 同
海鼠踏んだら「トウキョウ」と音がした 同〔*3〕
※後半の数句は『なつかしい呪文』(2008年/あざみエージェント)に
収録の模様で、この句集は既読。
収録の模様で、この句集は既読。
それにしても、おもしろい。
ポエテッィクな方面への傾きは少なく、誤解を怖れず言えば「俳」の要素が見て取れ、親しみを感じます。
なお、柳本々々に、倉本朝世句を取り上げた記事がいくつかある。以下にリンク。
〔*1〕
http://yagimotomotomoto.blog.fc2.com/blog-entry-405.html
〔*2〕
http://weekly-haiku.blogspot.jp/2014/11/blog-post_30.html
〔*3〕
http://yagimotomotomoto.blog.fc2.com/blog-entry-1190.html
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